悪い種子が芽ばえる時 扶桑社ミステリー

B.M.ギル(著者), 吉野美耶子(訳者)

• 販売会社／発売会社: 扶桑社
• 発売年月日: 1990/03/26
• JAN: 9784594005559

商品レビュー

2010/05/28

主人公の美しい少女は…

[文庫ＯＦＦ]

主人公の美しい少女は、自分の願望の赴くままに人を殺していく。ラストまで一気に読ませました。

2021/01/13

「恐るべき子供」を描いたサイコサスペンス。愛らしく純真に思える少女・ザニ―が無邪気に繰り広げる凶行は、まったく悪意を感じさせることなく淡々としています。でも子供ってそういうものかも。悪いことは悪いと教えられて、あるいは罰を与えられて初めて学ぶものなのじゃないのかな。なのでザニ―の不幸は、その時にあっさり許されてしまったことにあるのでしょうね。決して彼女は罪の意識も反省もない「異常な」人間ではなかったような気がします。
実際恋した相手を手に入れるために起こした事件が思いがけない展開になってしまった時の彼女の苦悩は痛々しいものがあるし。そこへいくと知識を手に入れたドリーの方が、むしろ物事を冷酷に受け止められているような印象も。だんだんザニ―のことが可哀想になってきて、そしてこのラスト……恐ろしいというよりは、他にどうしようもなかったのだろうか、と少し悲しくなるような心地です。

2015/10/04

いとも簡単に人を殺す主人公の美少女は、最初は不気味でしかなかったが、物語終盤の「にゃーお」に惚れてしまったよ。
近付きたくはありませんが。