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偶然の家族
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 中央公論社 |
発売年月日 | 1990/03/25 |
JAN | 9784120019050 |
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偶然の家族
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商品レビュー
4.5
4件のお客様レビュー
最近、登場人物のその後の話も付け加えられて再販されたというので話題になっていた本。再販の本は予約待ちでいっぱいだったので初版本を借りて読みました。 いい話。心が温かくなる。血縁ではなくてもお互いを思いやる気持ちがあれば、こんな素敵な家族になれる。一番好きな話は、平祐さんが偶然の成...
最近、登場人物のその後の話も付け加えられて再販されたというので話題になっていた本。再販の本は予約待ちでいっぱいだったので初版本を借りて読みました。 いい話。心が温かくなる。血縁ではなくてもお互いを思いやる気持ちがあれば、こんな素敵な家族になれる。一番好きな話は、平祐さんが偶然の成り行きとはいえ小学一年生の滋の授業参観に行ったときに担任の先生の代わりに『家族』『家族の仕事』についての授業をするお話。素敵だな、こんな授業を受けられる子どもたちは幸せだなと思った。そして堂々と子どもたちに大切なことを教える平祐さん、かっこいい! ゲイでも、シングルマザーでも、家族と絶縁していても、どんな事情を抱えていても自分らしくいられるかりん荘。こういう場所がもっとたくさんあったらいいのに、と思いました。
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とても、とてもいい物語だった。 中野にある古い大きな一軒家「榠樝荘」は、いまでいうシェアハウス。同性カップル、婚家を出てきた母子、大学生、書店員、フリーのグラフィックデザイナーがひとつ屋根の下で、時には食事や夜の団らんを共にしながら暮らしている。 だれもが自分なりの葛藤や重荷を抱...
とても、とてもいい物語だった。 中野にある古い大きな一軒家「榠樝荘」は、いまでいうシェアハウス。同性カップル、婚家を出てきた母子、大学生、書店員、フリーのグラフィックデザイナーがひとつ屋根の下で、時には食事や夜の団らんを共にしながら暮らしている。 だれもが自分なりの葛藤や重荷を抱えているけど、それを自ら引き受け向き合っている。そして周りもそのことを知りながら支えながらもおせっかいはしない。品位の高い人々が集まり、偶然の家族をなしている。いまの自分には何とも心地のよい関係性に思えた。 主に通勤の電車の中で読んだのだけど、こんな人々のなかだけで暮らせたらと夢のようなことを考えてしまった。世の中は、特に最近は「個」を生きる覚悟のない人ばかりのようで、そういう人たちが幅を利かすなかで生きていかないといけないのは、何だか居心地悪い。でも、そういう心もちでは、榠樝荘の住人としては失格だよなあ……。
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母が60年ぶりに読んだ最初の長編小説。 確かな絆で家族のように機能している偶然であった他人。子どもへの暖かな視点、いわゆるアウトローと呼ばれがちな人たちの描き方が小気味よい。ストーリーと人物描写がすばらしいので忘れられない1作になったようです。
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