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今こそマルクスを読み返す 講談社現代新書1001
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 1990/06/16 |
JAN | 9784061490017 |
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商品レビュー
3.5
17件のお客様レビュー
マルクス「資本論」の要旨に加え、共産主義社会の未来像(ゴータ綱領批判等が参照されるものの著者のカラー強めと思われる)も提示される。 マルクス「主義」には 以下の2つの面がある。 1.資本主義の診断、断罪 2.来るべき未来社会の素描と予告 マルクス自身は割と禁欲的で、1については...
マルクス「資本論」の要旨に加え、共産主義社会の未来像(ゴータ綱領批判等が参照されるものの著者のカラー強めと思われる)も提示される。 マルクス「主義」には 以下の2つの面がある。 1.資本主義の診断、断罪 2.来るべき未来社会の素描と予告 マルクス自身は割と禁欲的で、1については多くを書いたのに対して、2については言葉少なだったらしい。 2024年、1は未だ息をしているが、2は完全に死んでいて、生き返りそうにない。その証拠といえると思うが、ちょっとしたマルクスブームがある現在においても、発行される本の内容は1に終始しているのが普通である。 資本主義が全世界を覆いつくした中において、ユートピアの夢想すらできぬ我々は、ますます苦しいのではないか。 資本主義の問題点が露呈したところで、別の社会の在り方が想像できないからである。 本書の発行は1990年。廣松は本書の終盤で、理想の未来社会像を描きながら、以下の言葉を漏らす。 『余りにもユートピア的な? そうかもしれません。国家の死滅というのは、確かにユートピア的です。しかし、それは絶対に実現不可能な夢想にすぎないでしょうか? 実現の可能性があるなら、追求してみるに値すると思うのですが。──いずれにせよ、遠い未来での話です。』 本当は、そういった夢が終わりつつあるのを横目で見ながら、残り火のように本書の最後の節を書いたのではないかと思う。 本書とは関係ないが、フロイトのマルクス主義への批判(精神分析入門(続) 第三十五講 世界観というものについて)が、1933年に書かれたとは信じがたいほど正確であったことを歴史が証明した。
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マルクスが編み出した思想、『資本論』の要点、資本主義の行く末と共産主義の実現に関する考察と、内容を大きく3つに分けて、それを1冊にまとめた本。 マルクスといえば、「唯物史観」が有名であるが、これは自然界の歴史と人間界の歴史を腑分けすることなく一つの歴史観としてまとめたこと、...
マルクスが編み出した思想、『資本論』の要点、資本主義の行く末と共産主義の実現に関する考察と、内容を大きく3つに分けて、それを1冊にまとめた本。 マルクスといえば、「唯物史観」が有名であるが、これは自然界の歴史と人間界の歴史を腑分けすることなく一つの歴史観としてまとめたこと、また、人間がこれまで有してきた生産手段に着目したことが画期的であった。 また著者は『資本論』の内容を要約し、その内容の意図を語るが、一言で言うと、近代市民主義の欺瞞を暴く、つまり人間は一見すると自由で対等な関係を築いたように思われたが、実は労働者と資本関係というの新しい奴隷制(賃金奴隷制)が誕生したことを明かした。それが近代に誕生した資本主義社会の本質である。 さらに現状の資本主義社会と共産主義の実現条件についても語る。先ほど述べたように、近代以降に誕生した資本主義社会は、資本家が優位で労働者が不利な賃金奴隷制といった。近代以前と比べて、確かに多くの人間がこれまで足枷となったことから解放され、自由の身となった。その代わり、資本家の下で、本来貰えるお金より少ない中で労働をせざるを得ない。その価値(剰余価値、利潤)は資本家の懐に入る。このように、労働者が見えない所で、資本家がその価値を得るのが資本主義社会の実態である。とはいえ、必ずしも資本主義が悪だとは断言できない。事実、資本主義が発展する分、多くの労働者(大衆)の消費生活の水準は向上する。それでも、資本主義は剰余価値、利潤を得るために、どんなものでも価値づけしてしまうので、たとえ環境破壊に寄与するものでも、極論価値を見出せるのであれば問題にない。このように、資本主義社会には自主規制という性質を備えておらず、ゆえに問題となっている。 そこで、共産主義の話となるが、そこで鍵となる労働力の商品化と賃金奴隷制を完全になくすことである。そのためには生産手段の私的所有の廃止が必要となる。ただし、私的所有の廃止とは、消費手段(生活財)を廃止することではない。あくまでも他人を搾取するような生産手段をなくすことが本質である。
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読み初め、まずは著者の学理的な緻密な言葉遣いに驚かされる、というか出鼻をくじかれるといった方が正確か。 マルクスに対してこびへつらうことなく、著者の理路に引き込んでいく牽引力が相当強い。とは言え、独善的にマルクスを語っているわけではなく、あくまでも学者としてひとりの人間として...
読み初め、まずは著者の学理的な緻密な言葉遣いに驚かされる、というか出鼻をくじかれるといった方が正確か。 マルクスに対してこびへつらうことなく、著者の理路に引き込んでいく牽引力が相当強い。とは言え、独善的にマルクスを語っているわけではなく、あくまでも学者としてひとりの人間としてマルクスと対峙している気概を感じる。 マルクスの解説ではないことをこころして手に取る本だ。
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