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法の精神(下) 岩波文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2004/03/18 |
JAN | 9784003400531 |
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モンテスキューの三権分立論は近代立憲主義の重要な構成要素とみられているが、モンテスキューが企図したのは、封建貴族がその裁判権を通じて絶対王政の恣意的な権力行使を抑制することであり、近代的中央集権国家のプロトタイプである絶対王政に旧勢力である貴族階級を対置するものだ。啓蒙主義のチャ...
モンテスキューの三権分立論は近代立憲主義の重要な構成要素とみられているが、モンテスキューが企図したのは、封建貴族がその裁判権を通じて絶対王政の恣意的な権力行使を抑制することであり、近代的中央集権国家のプロトタイプである絶対王政に旧勢力である貴族階級を対置するものだ。啓蒙主義のチャンピオンと目されるモンテスキューも、その限りにおいて明確に「反近代」であった。本巻ではフランス封建法の起源と変遷を辿りながら、社会的勢力としての貴族階級の興隆と衰退を、その裁判権を軸に論じていく。 モンテスキューは貴族が封地の給付を受けて軍役義務を負うというヨーロッパ中世に定着した封建制の起源を「ゲルマンの森」に見出しているが、モンテスキューが特に注目するのは、軍事的権力と裁判権を一体のものと見做すゲルマンの慣習である。「いつの時代でもすべての家士の領主に対する義務は、武器を持ち、その同輩を領主の法廷で裁判することであった。」この慣習を背景として、軍役と結びついた封地とともに裁判権を貴族に委ねるという封建的法秩序が形成される。この裁判権が貴族の力の源泉となった。打ち続く戦乱の中で、王権は貴族の軍事力に依存せざるを得ず、封地の世襲化が進むとともに裁判権も家産化し、貴族は王権に対抗できる実力を蓄えていく。 中世の終わりと絶対王政の伸張は貴族の手から裁判権がこぼれ落ちていくプロセスでもある。貧困化した貴族の裁判権は上級領主へと移転し、かつて一体であった封地と裁判権は分離する。また訴訟を確定させる決闘の廃止は控訴に道を開き、その頻度が増えるに連れて裁判所は常設化され、統治機構に統合されていく。こうして裁判はもはや貴族階級の占有物ではなくなりつつあったが、ローマ法の再生による学識法曹の出現がこの傾向に拍車をかけた。 モンテスキューが本書を書いた18世紀には、貴族階級は王権に対抗し得る社会的勢力としての実態を既に失っていた。ならばモンテスキューは単なる反動と言うべきなのだろうか。そうした見方も確かに存在する。だが、大衆民主主義と行政国家化の進展により立法権と執行権が巨大な「ビヒモス」と化しつつある現代、司法権の独立を担う法曹には少なくとも「精神の貴族」であり続けてほしいものだ。
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前半は宗教における決まりを法に見立てて考察したものである。日本におけるキリスト教の禁教に対して、日本人の心の残忍な性格、というのは、イエズス会の植民地支配の実態を隠したものであり、それを無視したものであろう。 また、その後の家族に関する刑罰がやたら具体的である。後半はフランスの法...
前半は宗教における決まりを法に見立てて考察したものである。日本におけるキリスト教の禁教に対して、日本人の心の残忍な性格、というのは、イエズス会の植民地支配の実態を隠したものであり、それを無視したものであろう。 また、その後の家族に関する刑罰がやたら具体的である。後半はフランスの法に関する説明である。 全体として、フランスの法に関しての論文を書くには欠かせない本であろう。
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オフィス樋口Booksの記事と重複しています。アドレスは次の通りです。 http://books-officehiguchi.com/archives/4308325.html 「中学の社会で、多くの人がモンテスキューの著書『法の精神』を耳にしたと思う。『法の精神』で三権分立を...
オフィス樋口Booksの記事と重複しています。アドレスは次の通りです。 http://books-officehiguchi.com/archives/4308325.html 「中学の社会で、多くの人がモンテスキューの著書『法の精神』を耳にしたと思う。『法の精神』で三権分立を主張したことでも知られている。文庫本ではあるが、大学入試レベルの世界史の知識がないと、初学者にとって難しいと感じるかもしれない。今後、この本のなかから気になる箇所を引用する形で配信したい。 」
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