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チョコレートとバナナの国で
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | さ・え・ら書房 |
発売年月日 | 1990/04/01 |
JAN | 9784378007304 |
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チョコレートとバナナの国で
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1980年代半ばにルーマニアから西ドイツに移住した一家の娘が書いた自伝的物語。 タイトルから生産国の話だと思い込んで手に取ったけれど、チョコレートやバナナが簡単に手に入る国、ドイツが舞台。 ルーマニアに残した家族を案じる。 店頭に大量に並ぶのは買おうとする人ではなく売られる商品...
1980年代半ばにルーマニアから西ドイツに移住した一家の娘が書いた自伝的物語。 タイトルから生産国の話だと思い込んで手に取ったけれど、チョコレートやバナナが簡単に手に入る国、ドイツが舞台。 ルーマニアに残した家族を案じる。 店頭に大量に並ぶのは買おうとする人ではなく売られる商品。値段が安いのか高いのかもわからない。 職がみつからない。子供の発音がドイツ風になる。 学校でうまくやっている息子の言葉使いが乱れてくる。 学校でうまくやれない娘は友だちになって「くれる」子を必死で探して、他の子に利用される。 著者の体験に基づいた話だから、ひとつひとつのエピソードがリアル。 だけどそんな部分を興味深いと思えたのは多分私が大人だからだ。 訳者後書きに、この本を訳したいと伝えた時に著者や出版社の人に「これはドイツの問題なのに日本の子に理解できるだろうか」と問われたとあった。 訳者は「伝わる」と答えたそうだけど、ちょっと難しいかもしれない。 背景も多分説明しないとわからない。東欧革命直後の出版時でも子供にはわからなかったんじゃないかな。 この本は社会情勢に翻弄される子供の手記として読めば興味深い。 けれど物語の読み方しか知らない子供が物語の棚から手に取って物語として読んでも面白くはないと思う。 ある程度ノンフィクションを読みなれて、歴史やマイノリティや子供の事情・心情を知ってからじゃないと、ただのわがままなこの生活がダラダラ書かれるだけに見えてしまいそう。
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