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ふぞろいの林檎たち(2) 新潮文庫
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ふぞろいの林檎たち(2) 新潮文庫

山田太一(著者)

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ふぞろいの林檎たち(2) 新潮文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 1990/11/25
JAN 9784101018157

ふぞろいの林檎たち(2)

¥550

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2007/08/15

全13話それぞれの話も面白かったが、第一話の最初のシーンが特に強烈だった。 健一と実が、富士山麓で新入社員研修を受ける場面である。 この中で彼らは軍隊調の挨拶訓練や深夜の行軍、わけのわからない踊りなどをやらされる。 そして研修の指導官がこう言うのだ。(このセリフはもちろ...

全13話それぞれの話も面白かったが、第一話の最初のシーンが特に強烈だった。 健一と実が、富士山麓で新入社員研修を受ける場面である。 この中で彼らは軍隊調の挨拶訓練や深夜の行軍、わけのわからない踊りなどをやらされる。 そして研修の指導官がこう言うのだ。(このセリフはもちろんシナリオ本より抜粋) 「こんな研修は、何の役にもたたない。しかしおまえらは、何の役にもたたねえことに全力を尽くすんだよ!」 「世の中、やりがいがぎっしり詰まった、公平な職場なんてものもありゃしねえ」 自分の研修は、ここまでの過酷な研修ではなかったものの、たいがいは軍隊調の規律訓練だった。 モラトリアム状態の大学生の頭の中を、「社会人」に切り替えさせることが重要だったのだろうと今は理解できる。 (実はその後、研修の事務局の仕事に就いたオレは、同様の研修を新入社員にやるハメになった・・) そして次に印象に残っているのは、仲手川良雄の上役であるセクハラ・パワハラ満載の課長だ。 この役は、今は亡き俳優の室田日出男なのだが、これが本当にイヤな演技がはまり役だった。 その他にも、大学時代のムカつく後輩に仕事のあっせんの依頼をする・・重要な取引先に賄賂を渡す・・ 親の死・・嫁姑問題・・初めての体験・・等々。何だか自分に投影させて夢中になった。 その後「ふぞろい・・」はパート3、パート4.パート5と続いていくが、このパート2までがよかったな。 清純だった陽子(手塚里美)が汚れ役となり、春江(石原真理子)いたっては、公私共にどんどん不気味な存在になっていく。 (「ふぞろいな秘密」なんて本や映画で暴露話を公開するし・・・) もちろん、今のテレビドラマも若い人には印象に残る作品も多いことだろう。 しかし、ちょうどこの「ふぞろい・・」が放映されていた頃に多感な時代を送った40代に与えた影響には及ばないと思う・・。

Posted by ブクログ

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