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悲劇の紫雲丸 瀬戸大橋の礎となった子供たち
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 成山堂書店 |
発売年月日 | 1990/05/18 |
JAN | 9784425943913 |
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悲劇の紫雲丸
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『物語のある絶景』(細田高広)、『国土と日本人』(大石和久)で明石海峡大橋が出来るまでのエピソードを読み、 当時の海難事故について知りたくなって手に取った『悲劇の紫雲丸』(高松洋平)。 以下要因が重なって起きてしまった紫雲丸事故。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ❶ 葛島と荒神島の両側にある直島水道、葛島水道は幅が狭い海域であった。 ❷ 当時のレーダー普及率は30%前後であり、必ずしも完全でなかった。 ❸ 当時の船長のモットーは【体で覚えた技術を誇りに、どんな条件下でも定時に着岸する】というものであり、全速で走る習慣があった。 ❹当時の天候は濃い霧だった。 ❺ 宇高連絡船基準航路が規定化されるに至っておらず、各船長達の間で決められた【女木島付近での応急策】が裏目に出た。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー この事故内容が本書では物語化され、平和な日常から阿鼻叫喚の地獄へと変わっていく様は本当に怖かった。 しかし読み終えて思うのは、「どの立場の人だって苦しんだんだよな」っていう事。 当時の日本及び世界の状況、それに付随する人の動きなどが個人に与える影響について考えると、 綺麗事だけど、完全な悪者なんてどこにもいないじゃないかと思えてくる。 とても悲しい1件でした。 さて… 物事を動かすにはそれ相応の、又はそれ以上のパワーが必要な事があるっていうのは、キッカケとなった2冊及び本書の【本四架橋計画&国鉄大改革その背景】の話でよくわかりました。 それに…「建造物はそれだけでは成り立たず、必ず背景となるものがある」とわかるようになるには概要だけでなく全容を知る必要がある事も理解しました。 読む前と読んだ後では何だか重みが違う。 これを知れたのはとても大きかったと実感できました。 淡路島、瀬戸内海アートエリア、しまなみ海道、剣山、石鎚山…… 今まで瀬戸内海に関係するいろんな場所に行きましたが、 これは本四架橋計画立案に携わった人々や紫雲丸事故犠牲者の方々の上に成り立つ事だったんだなと今更ながらに思いましたね。 犠牲者の方々にご冥福をお祈り申し上げます。
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