ビザンツ帝国の政治的イデオロギー

エレーヌアルヴェレール【著】, 尚樹啓太郎【訳】

• 販売会社／発売会社: 東海大学出版会
• 発売年月日: 1989/02/25
• JAN: 9784486010463

商品レビュー

2023/04/25

政治的イデオロギーでみるビザンツ帝国の歴史。様々な時代を分析している。史料を紐解きながら皇帝論や国家論、中央と地方などについて分析していく。示唆に富んだ内容だが、原書が古いだけに既に内容としても古くなってしまっている箇所があるように思う。また、ナショナリスティックな視点にとらわれすぎではないかと思える点もある。とは言え、それで本書の重要性が完全に損なわれるというものでは決してない。

2012/07/25

フランスの学者によるビザンツ帝国史。ビザンツ帝国がその帝国統治のために用いてきた政治理念やイデオロギーの変遷を東ローマ帝国成立からトルコによる蹂躙までの時代スパンで描く。ビザンツ＝本当のローマ帝国で唯一の帝国としての正統性を有する！！（ユスティニアヌス時代）とか、コンスタンティノープルこそが都市の女王でみな従え！（縮小期）とか時代背景によってイデオロギー変るんだねぇと感じた。