昭和遊女考

竹内智恵子【著】

• 販売会社／発売会社: 未来社
• 発売年月日: 1989/07/30
• JAN: 9784624500832

商品レビュー

2018/02/12

今でこそ、本能を売る職業は
望んでなることができます。
(ただし、容姿は大事と言われていますね)

ですが、親の借金がゆえに
苦界に身を落とさねばならないうら若き女性たちが
数多くいました。
遊女の方々です。

8人の元遊女の方から
聞いたお話の数々。
苦しかったこと、そんな過酷な生活でも
素敵な先輩方がいたこと…

その過酷さは、当事者じゃないので
分かることはできないですが
どれだけ涙を流したのだろうと思うと
切なくなりました。

2014/11/12

吉原で働く遊女の話を読んだことがある。豪華な着物を身にまとい、男との色恋を楽しんでいる様で、踏み入れる事の出来ない甘美さが感じられた。
しかしここに書かれている遊女達の話は、他のどんな小説や映画よりも生々しい、遊女達の苦悩の物語であった。家族の為と廓に入れられ、絶えることのない客を迎い入れ、病気を恐れ、早く年季が明け故郷に帰ることを一心に日々を過ごす。ここは地獄だと語った遊女の話もあった。かつての日本に、こんな思いをしながら生きていた女達がいたのだ。

2013/11/27

異世界のイメージがある。
ジェネレーションギャップなのか
親への気持ちとか、今では
理解できない事がある。
でも廊の中で生きていたのは
今となんら変わらない女性である
という事が、また惹かれる理由。

切なく懸命に生きている
彼女たちに胸打たれる。

東北の訛りが魅力だと
書かれることが多いが、
私は集中をそがれる感じがした。