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謎の鏡 卑弥呼の鏡と景初四年銘鏡
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 同朋舎出版 |
発売年月日 | 1989/03/31 |
JAN | 9784810407624 |
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謎の鏡
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1989年刊行。 魏書烏丸鮮卑東夷伝倭人条には、魏帝が邪馬台国女王卑弥呼に百枚の鏡を下賜したとある。卑弥呼が遣魏使を派遣したのが239年(景初3年)とされるが、1987年、丹波地方福知山市広峯古墳にて「景初四年」の銘ある鏡が発掘された。 が、これは魏においては実在しない年号。「景初三年」鏡に加え、何故かような非実在年号の鏡が実在するのか。 派手ではないが、当時の列島と大陸の関係や、邪馬台国の支配秩序に影響する「景初四年銘鏡」問題について、碩学達が挑んだのが本書である。 年号制定が皇帝の天命を示す権威の象徴。従って、これを忽せにすることはできないと聞き及んだことがある。 一方、景初四年銘鏡を含む三角縁神獣鏡は邪馬台国卑弥呼に下賜された鏡であり、かつ、これを列島各地の邪馬台国支持国に配分し、魏の権威を借りつつ列島を支配したとされる上、邪馬台国の友好国(地域)を表示する指標にもなっていた(勿論、三角縁神獣鏡が邪馬台国下賜鏡ではないとの説もある)。 この支配構図の発想を揺るがしかねないのが「景初四年銘鏡」なのである。 この点、単なる誤銘記、仿製鏡(倭製鏡。更に景初三年銘鏡も倭製鏡とする立場も)、呉鏡(呉人匠の製作)など多様な見解があるのも確か。 先の年号の皇帝権威における重要性と下賜という公的性に鑑みれば、景初四年鏡が下賜鏡に含まれるというのは無理があり過ぎよう。 ただ、実在年号たる景初三年鏡・正始元年鏡は下賜鏡の可能性を捨てきれられぬ。 魏書烏丸鮮卑東夷伝倭人条の記載と符合しすぎる点を無視できないからだが、景初三年・四年鏡の連続性や鏡の化学的組成とその割合、魏鏡との比較など、まだまだ謎が多いことを痛感させられる一書だ。 また、確かに古い本であるが、景初四年鏡が、丹波地方で発掘されたという意外性もあって、新奇な重要遺物の発掘直後の熱気も感じ取れる講演録でもある。 著者 崎山正人は福知山市教育委員会社会教育課主事、 都出比呂志は大阪大学文学部教授、 田中琢は奈良国立文化財研究所埋蔵文化財センター長、 福山敏男は㈶京都府埋蔵文化財調査研究センター理事長、 菅谷文則は奈良県立柏原考古学研究所調査第一課員、 近藤喬一は山口大学人文学部教授、 樋口隆康は奈良県立橿原考古学研究所所長。
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