自己表現上達法 講談社現代新書960

斎藤勇【著】

• 販売会社／発売会社: 講談社
• 発売年月日: 1989/08/01
• JAN: 9784061489608

商品レビュー

2012/09/18

自己表現上達に繋がるのかは謎である。
しかしながら会話の要所要所で関係のある心理について楽しく学ぶことが出来た。
実例や実験結果などが豊富であり難しいと感じることはなかった。

2011/12/19

★スレッド効果：第一印象は外見によって左右される
　　理由：他にその人を判断する手段がないから

★型の効果：型にはまった丁寧な表現や行動

★先入観効果：初めて対面する前に接する情報が対人的スキーマ（それを通して情報を整理する枠組み）をつくる

★上下関係効果：
　男性：相手をどんなに尊敬していてもその人から支配的行動を受けると、大半が怒りや反感を抱く
　女性：相手を尊敬していると、支配的行動を受けたとき敬意や行為を感じ、さらには甘えを感じる人も少なくない。
　上下関係は差が小さい時のほうが敏感になりやすい？

★フィーリンググッド効果：快適空間を用意し気分をよくすれば説得しやすい

★リシプロシティー効果：効果的な贈り物
　　人は強い交換志向、バランス志向をもっているので、借りを返そうとする

★不協和の解消効果：決めた後は肯定的に見る。
　　決める前は、各選択肢の欠点を見てしまい葛藤がおこってなかなか決められないが、決めた後は、その葛藤から楽になろうとする心理が働き、自分の選んだものの長所を強くみとめ、選ばなかったものの短所を強く見ようとする。恋人を決めた後の心理とよく似ている気がする。

★フット・イン・ザ・ドア法：セールスマンがともかくドアの中に足を入れる戦略
　　簡単なことを承諾させれば、次の難しい頼みもYesという可能性が高い

★情報のスリーパー効果：
　・専門家や権威をもった人の話は信じやすい
　・信憑性のないソースがだした情報でも、時間がたてばそのソース場所を忘れてしまうので、信頼してしまうようになる（怖いね）

★マイノリティーインフルエンス
　・少人数でも一貫した主張を繰り返せば、その意見が全体に行き渡る。但し、一人だと笑い者にされる可能性がある。従って、会議で意見を通すときは根回しして先に何人かを説得して会議で確実に複数人の賛同を得られるようにしておく。

★自己開示効果
　・自分の悩みを吐露することで悩みを解決できる
　・相手から信頼され好意を深めるのに役だつ

★説得力のある話術
　・間をとる：初めての話題でも理解できるようなスピードで話しながら焦らす

★ミアエクスポージャー効果
　・顔を知っていると好意を抱きやすい

★好意の相互性効果
　・好意をもてば相手も好意を持ってくれやすい。
　・好意を持ってくれる相手にはこちらも好意をもてる

★称賛効果
　・説得力のある称賛をすれば相手は好意を持ってくれる
　・説得力のない称賛は逆効果（八方美人）

★共通性効果（共通の話題・趣味をもつことの効果）
　・認知システム上、共通点を持っている人に好意をいだきやすい（バランス理論より説明）
　・共通点を持っている人なら、色々な意味で報酬をもらいやすい
　　-自分の考えが相手から支持をうけやすいので、確信度が高まり安心する

★興奮効果
　・吊り橋効果（スリルによる興奮を魅力的な異性に会った時の興奮と錯覚して、相手に惚れやすくなる）
　・ドライブ、ツーリング、ロックコンサート・アルコールでも同じかも

★目立ち効果（セイリエンス効果）
　・集団面接や討論者の評価の際、自分の目の前にいて目立つ人が、その場で特に優れたアピールをしていると錯覚してしまう

★接触効果
　・身体的な接触で豊かな愛情表現や怒りを表すことができる

2010/07/07

相手に受け入れてもらうための心理学。
基本的に心理学の内容です。主張のテクニックというよりは、主に人間関係の視点から、相手に受け入れてもらうための方法などが書かれています。
少数意見を主張する場合は賛同者を見つけること、嫌いな人とつきあうには相手のことをポジティブに考えて相手に対して嫌な対応をしないこと、などが有益でした。