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ノスタルジー大通り ほがらかな旅の技術
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ノスタルジー大通り ほがらかな旅の技術

細川周平【著】

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ノスタルジー大通り ほがらかな旅の技術

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 晶文社
発売年月日 1989/07/30
JAN 9784794958150

ノスタルジー大通り

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2005/10/04

 本書は旅をめぐるエセーを集めたもので、「風のかかとを持った書物たち」という名を持つ章に収められた「鉄道的知覚序説」が大変刺激に富んだ鉄道論になっている。鉄道とは外から見るものではなく、乗客として内部から感じなければしょうがない乗り物であって、バスのように過ぎ行く景色を同じく共有...

 本書は旅をめぐるエセーを集めたもので、「風のかかとを持った書物たち」という名を持つ章に収められた「鉄道的知覚序説」が大変刺激に富んだ鉄道論になっている。鉄道とは外から見るものではなく、乗客として内部から感じなければしょうがない乗り物であって、バスのように過ぎ行く景色を同じく共有するというものでない。むしろ、乗客は流れ去る車窓の風景をロードムーヴィのように見る。著者はヴィム・ヴェンダースへのオマージュのように、流れる旅について語っているが、『トランス・イタリア・エクスプレス』(筑摩書房)も同様な趣きを持っているのでお勧めしておきたい。もっと詳細な分析本を望む向きには『ウォークマンの修辞学』(朝日出版社)をお勧めする。(本レビューは実はこの本を紹介したかったのである。絶版のため掲載できなかった) [『ウォークマンの修辞学』(朝日出版社)について] この本で扱われるのはウォークマンという現象についてであるが同時にそれは遊歩するための都市が問題になる。J・ボードリヤール(消費社会論、ガジェット論)、H・ルフェーヴル(都市の構造分析・生産論)、磯崎新、多木浩二、グレマス(トポロジー記号論)、アブラアム・A・モール(オブジェ・ソノール論)を駆使しながら都市のフィールドを徹底的に分析、追究しながら、M・シェイファー『世界の調律』(平凡社)で述べられる「サウンドスケープ」のひとつにウォークマン現象を組み込むべきではないかと指摘する。この都市分析の手腕はなかなかのもので、都市論者は絶対に避けて通れない問題系(消費社会論、記号論、現象学、社会生産論)をしっかりと消化しながら、著者の感性的思考を損なうことなく、肉づけしている。一度ご覧あれ。音楽の分析については『音楽の記号論』(朝日出版社)がある。

Posted by ブクログ

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