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阿城 現代中国文学選集8
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商品詳細
内容紹介 | 内容:チャンピオン.山の主.中学教師. 解説 |
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販売会社/発売会社 | 徳間書店 |
発売年月日 | 1989/04/30 |
JAN | 9784193039474 |
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阿城
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「棋王(邦訳:チャンピオン)」「树王(邦訳:山の主)」「孩子王(邦訳:中学教師)」の3つの短編が入った短編集。「孩子王」が、「子供たちの王様」という訳で映画化されており、とても面白いと紹介されていたので読んだ。 物語は、1976年、文化大革命期の田舎で、中学校教師になった男の話...
「棋王(邦訳:チャンピオン)」「树王(邦訳:山の主)」「孩子王(邦訳:中学教師)」の3つの短編が入った短編集。「孩子王」が、「子供たちの王様」という訳で映画化されており、とても面白いと紹介されていたので読んだ。 物語は、1976年、文化大革命期の田舎で、中学校教師になった男の話だ。彼は、生産隊(村)で水路工事、山焼き、穴掘り等々の労働をしていた労働者だったが、ある日、中学校の先生への異動を命じられる。高校1年生までしか行っておらず、子どもに勉強を教えた経験もなかったが、彼は、自分なりのやり方で、教師として授業をしていくことになる。 まず、70年代当時の中国の田舎の教育事情に驚いた。都市部とは違い、田舎の子どもたちには、教科書が配られない。小学校までしか卒業していない大人も教師になり、授業はまず、黒板に書いた教科書の本文をノートに写すところから始まる。主人公が受け持つ中学3年生は、小学校までに学んだはずの、書き写した教科書の漢字すらほとんど読むことができない。 こうした子どもたちに、共産党の思想にあふれた教科書の文章を読ませることに何か意味があるのか。そう考えた主人公は、辞書を引かせ、自分の日常を自分の言葉で書かせる授業を始める。 子どもたちのほとんどが、将来、教科書に書いてあるような文章とは無縁の、村の働き手になる。そんな彼らにとって意味のある学びは何か。それを考え続ける教師の姿に、考えさせられるものがある。 クラスの中で、最も一生懸命勉強をした少年、王福は、主人公の辞書を自分のノートに書き写し続けた。王福は、最後、自分の父親を褒める作文を書いた。それを読み、主人公は「おれはほんとうに何かを教えることができるのだろうか」と考える。教えることに対する、その真摯な態度が、王福に父の作文を書かせたのだった。
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チャンピオン (原題 棋王) 山の主 (原題 樹王) 中学教師 (原題 孩子王) の三編を収録。チャンピオンはかなり面白いと思うが、他二編はいまいち。 どれも文革期の下放青年を主人公としており、政治的文脈ではいつも30万人とか100万人とかの桁外れの数字で登場するモブに過ぎない一...
チャンピオン (原題 棋王) 山の主 (原題 樹王) 中学教師 (原題 孩子王) の三編を収録。チャンピオンはかなり面白いと思うが、他二編はいまいち。 どれも文革期の下放青年を主人公としており、政治的文脈ではいつも30万人とか100万人とかの桁外れの数字で登場するモブに過ぎない一人ひとりが見えるのは面白い。 人民服を着て毛語録を振り回して年寄りに三角帽をかぶせているあの白黒フィルムの中の青年たちも、自分のそれぐらいの年齢と比べて、あまり変わらないと思う。 極端な舞台設定と普遍性の両立という点では、「チャンピオン」は、いい。 あとは、うーん、莫言とかのどぎついのに慣れてしまうと、物足りないと思う。
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