絵解きの系譜

赤井達郎【著】

• 販売会社／発売会社: 教育社
• 発売年月日: 1989/04/30
• JAN: 9784315508895

商品レビュー

2022/07/07

ｐ273～ｐ3650「熊野比丘尼と梛の葉」「札所の参詣曼荼羅」コピー

ｐ8.【はじめに】
宗教画には説話絵とでもいうべき絵解き向きの絵が多いe.g.仏伝（釈迦の生涯）.キリスト受難
ｐ11.細い竹の先に鳥の羽根を付けた棒「おはざし」「おはねさし
ｐ20.僧侶/貴族
　　　→専業化.絵解師＝説教者/一般人：芸能化・・琵琶法師と軋轢in南北朝期
ｐ253「目あきである絵解法師の芸能が自分たち琵琶法師の芸と似ており、自分たちが脅かされるというもの」
　　　→乞食法師.声聞師＝雑芸人＝被差別民
ｐ20.一休宗純『自戒集』エトキ記録　　　
ｐ23.「立山」の絵解きは‥女だけ集めて女人往生の布橋灌頂の絵をみせた
　　.立山伝説には女性譚が多い
　　.立山地獄「血池地獄」「石女地獄」「両婦地獄」
ｐ23.熊野比丘尼は「女にきにかかるやうにゑときして、ひたと銭を」とったという→聴聞者に女たちが多かったことがうかがえる
ｐ28.三十二番職人歌合絵巻「絵解」の相方は「千秋万歳法師」＝芸能者＝「散所」民

ｐ28.「本堂からややはずれ、周辺に追いやられる人々であったが、彼らこそ、聖と俗とのなかであちであり、教団宗門の尖兵でもあった」

ｐ143【地獄絵の屏風】
ｐ147.『枕草子』77　地獄絵の御屏風とりわたし
年中行事「仏名会」に地獄絵屏風を使った。見て詠んだ歌のこる。和泉式部.西行など

・・・念仏勧進.法然.親鸞.蓮如.上人　の、絵解き

ｐ238「親鸞は地獄を思ったり、その絵を見たりすることに否定的であるが広く一般民衆に布教するためには具体的なイメージが必要」by.存覚
本願寺第三世覚如：絵巻物：遠くの人にも
その息子存覚：絵掛物：より多くの人へ

ｐ241地獄絵解き・熊野.立山.覗きからくりetc
ｐ241三重県藤原町敬善寺『地獄極楽　冥途の旅日記』

ｐ265立山曼荼羅絵解き台本の『立山手引草』
奥付に「嘉永七寅年三月下旬写之」https://www.pref.toyama.jp/documents/10940/18_2011_04.pdf　

・・・絵解法師.御師.四国遍路.勧進.開帳.法華経.ねはん講.天神講.合戦　の、絵解き

ｐ344涅槃会に舎利になぞらえた餅などを配る。シャカモチなどともよぶ
ｐ346「中央アジアの壁画などにみる涅槃像がほとんど頭光をつけているのに対し、我が国の涅槃像が聖者の象徴である頭光を欠くということは、釈迦の死をひとりの人間として意識していたことによると考えられる。」

【絵】
ｐ165.地獄絵絵解き.僧.辻/山東京伝『四季交加』
熊室.熊図