アメリカの夢アウトローの荒野 ジェシー・ジェイムズの西部

岡田泰男【著】

• 販売会社／発売会社: 平凡社
• 発売年月日: 1988/06/16
• JAN: 9784582474282

商品レビュー

2020/02/19

2018年8月「眼横鼻直」

https://www.komazawa-u.ac.jp/facilities/library/plan-special-feature/gannoubichoku/2018/0801-6916.html

2015/07/13

ひょんな事からジェシー・ジェイムズに興味を持ってしまって、行き着いたのがこの本。
アメリカ風活劇小説のようなわくわくする文章であっというまに読んでしまった。
ジェシー･ジェイムズが如何にしてアウトロー（義賊）に成ったのか。その背景、歴史を知るとアメリカの歴史が見えてくる。そして、私には資本主義というものの一面も解るきがした。
納得出来たので、アメリカンアウトローの探索はお休みします。

2010/04/04

ジェシー・ジェイムズは、今から128年前の1882年4月3日に、強盗殺人で指名手配された結果、1万ドルの賞金に目がくらんだ強盗仲間だったはずのボブ兄弟の裏切りによって射殺されて34歳で死んだ伝説のアメリカ西部劇じゃなかった西部開拓時代のガンマン、というより極悪非道の卑劣なアウトロー(無法者)。ほんとに、何故かこの悪党を英雄視する傾向があるのはいかがなものかと思いますが、それも2008年公開の映画『ジェシー・ジェイムズの暗殺』でブラッド・ピットが主演するにおよんで頂点に達した感があります。本書の著者、岡田泰男慶応義塾名誉教授も、普段は真面目な経済学徒であらせられるはずが、こと西部劇に関しては思い入れたっぷりとロマンの香り高く、≪西部のロビン・フッド≫として疾風怒濤の時代にふさわしい開拓民の夢や希望の星に仮託して語らずにはいられないかのようですが、歴史的事実を知れば知るほど、やはりとんでもない犯罪者であることは間違いなく、それを英雄扱いするアメリカのセンスは、さすがかつてはベトナムへ、現代ではイランやアフガンに攻撃を仕掛けるのが正義とする意識に脈々と受け継がれているもので、ほとほと感心するしかありません。そして、そういう夢からいきなり覚めるようにしてか、それとも夢の続きなのか、1866年に彼が世界で最初に行ったということで、2月13日を≪銀行強盗の日≫と名づけて記念日にしているのは、これはまさにブラックユーモアとして座布団一枚を差し上げたい気持です。それから、蛇足ながらフィナーレにふさわしい我が石川五右衛門の辞世の句を披露しようと思います。　　石川や　浜の真砂は　尽きるとも　　　　　　　　世に盗人の　種は尽きまじ　・　　　・　　　・　　　・　　　・　　　・　　　・