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憤死 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 1988/06/10 |
JAN | 9784167151089 |
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憤死
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「閣下のご無念は、私が必ず、はらします。私がこの戦場で命をおとさず、内地に帰ることができたら、このインパール作戦の真相をぶちまけてやります。必ず報告をして、いっさいを明白にします」 第15師団(通称祭師団)参謀長の岡田少将が、更迭される山内師団長にかけた言葉である。山内中将は既...
「閣下のご無念は、私が必ず、はらします。私がこの戦場で命をおとさず、内地に帰ることができたら、このインパール作戦の真相をぶちまけてやります。必ず報告をして、いっさいを明白にします」 第15師団(通称祭師団)参謀長の岡田少将が、更迭される山内師団長にかけた言葉である。山内中将は既に末期の肺結核を患っており、更迭後間もなく病没したためこれが最後の会話となった。作戦終了後は内地に転属した岡田少将だったが、戦局の悪化と敗戦の混乱の中で山内師団長との約束を果たせずにいた。そして戦後20年以上を経て、著者の取材に協力する形でようやく宿願を果たすことができたのである。 物語は主に岡田少将を中心に描かれる。山内師団長と岡田参謀長は、作戦をめぐってしばしば意見を異にし、激論も交わした間柄だった。しかしそれ以上に、牟田口司令官をはじめとする第15軍司令部の兵站と敵情を軽視した無謀な作戦計画、現地部隊の実情を無視した妄想的な作戦指導、そして現地部隊に劣勢の責任を転嫁する誹謗中傷に共に苦しめられた二人でもあった。 兵士たちがチンドウィン河を渡るとアラカン山系が立ちはだかった。アラカン山系の山々は英軍地図には「hill」と記されていたが、そこは実際には2,000m級の山岳地帯だった。現地ではヒマラヤだけが「mountain」だったのだ。峻険の地で牛馬は役に立たず兵士たちは火砲弾薬を人力で運ぶが、それでも火力が圧倒的に不足し敵戦車に蹂躙されていく。左突進隊がインパール市街を遠く望んだ地点が日本軍の攻勢限界点であった。 雨季の豪雨の中で敗走する兵士たちの行く手を、最後に激流と化したチンドウィン河が阻む。河幅「約二千米」に及ぶというチンドウィン河を自力で渡ることは不可能だった。兵士たちはいつになるかもわからない渡河の機会を待つが、マラリアや飢餓のため次々と息絶え、動けない重症者は自ら命を絶った。その中を岡田少将たちは辛うじて渡河し生還したのである。 本書では触れられていないが、昭和16年3月に陸軍省整備局戦備課が作成した「国力判断」において、当初南方武力行使は可能としていた記述を当時の岡田戦備課長が「物的国力は対米英長期戦の遂行に対し不安あるを免れない」と修正したことがあった。今次大戦についても更に考えるところがあったことと思うが、今となっては知る由もない。
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高木氏のインパール戦記第4弾。 これまでの3作もすべて読んだが、改めて無茶苦茶な作戦だったことがわかる。よく言われる補給の問題を抜きにしても、戦車に旧式小銃で立ち向かう計画なんてありえない。この頃既にガ島で連合国軍の圧倒的火力を経験しているのに。 それにしても、最近話題になった国...
高木氏のインパール戦記第4弾。 これまでの3作もすべて読んだが、改めて無茶苦茶な作戦だったことがわかる。よく言われる補給の問題を抜きにしても、戦車に旧式小銃で立ち向かう計画なんてありえない。この頃既にガ島で連合国軍の圧倒的火力を経験しているのに。 それにしても、最近話題になった国技の公益法人や、自分の勤務先もそうだけど、トップが責任を取らない組織は腐敗するね。
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