中国の民話 徳間文庫

村山孚【著】

• 販売会社／発売会社: 徳間書店
• 発売年月日: 1989/01/15
• JAN: 9784195986790

商品レビュー

2013/09/19

各話の後に解説がついています。著者は「蛇足的解説」とのご謙遜ですが、これが非常に含蓄に富んでいて。 採録地（省や少数民族の特徴や逸話）、中国説話におけるポジションの検討や、日本説話への影響、世界説話との比較、ジャンル分け（仇討説話、洪水説話、婿選び譚など）、とても参考になりました。博く識った方の知識のお蔭で、０から調べる労力をショートカットすることが出来る。これはとても有り難いこと。「後世、先人を超えるべし」と、身が引き締まる思いがします。

2012/06/30

中国の民話・・日本の民話とそっっくり。
ていうか、中国の話が日本に伝わって、日本の文化に適合したのだろう。

よく働き、正直な”良い人”が仙人やら精霊やらに助けられ
褒美を受けるが、それには必ずタブーがついてまわる。
あるいは、悪人との対比。

タブーを犯さなければ幸福でいられるし、犯せば不幸になる。
中にはタブーを犯して不幸になっても、さらに人外の何者かに
助けられて幸福になるものもあった。
しかし、こうなるとタブーの意味は何なんだ（笑）

ところで、若者（男）は王女やら仙女やらと結ばれることが多いが
若い娘となると、そんなシンデレラストーリーは無くて
せいぜい、村一番の若者止まりである。
そういえば、日本も殿様と結ばれる昔話なんてあまり聞かないなぁ。
落窪物語？でもあれは民話じゃないよなぁ。