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教材発掘の基礎技術 教育新書33
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 明治図書出版 |
発売年月日 | 1987/03/01 |
JAN | 9784189123095 |
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教材発掘の基礎技術
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商品レビュー
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4件のお客様レビュー
有田先生の実践を語る上で不可欠なものが「教材(ネタ)」である。有田流教材発掘法の基礎技術を学ぶことで、自身による新たな教材開発が可能となるだろう。本書の後半には、実際に有田先生が教材化されたものやこれから教材化しようと追究されていたものが載せられている。ここでは本書前半に書かれ...
有田先生の実践を語る上で不可欠なものが「教材(ネタ)」である。有田流教材発掘法の基礎技術を学ぶことで、自身による新たな教材開発が可能となるだろう。本書の後半には、実際に有田先生が教材化されたものやこれから教材化しようと追究されていたものが載せられている。ここでは本書前半に書かれている技術面について学んだことを書いていく。 ① 教材開発に必要な基礎技術 ⑴逆思考の訓練をせよ…固定観念や常識をリセット、取材で「事実」に体当たりして、自分の「常識」を壊せ ⑵常に複数のテーマを追究せよ…「好奇心・問題意識・メモ用紙」を常にもて ⑶現地主義をつらぬけ…何でも見よ(鳥瞰・虫瞰)、出張・旅行は取材のチャンス ⑷本・新聞の読み方を工夫せよ…手当たりしだいに本を読め、赤鉛筆をもって新聞を読め 面白い本の見つけ方: ❶問題意識があり、何かをさがして求める ❷雑誌・新聞などにある「書評」に目をつける ❸「出版案内」に気をつける ❹「大きな本屋」に通い、どの棚にどんな本があ るか頭に入れておく ❺「著者」に目をつける ❻面白い話をする人や文を書く人に、どんな本が 面白いかたずねる ❼参考文献、引用文献に気をつける ❽「地方出版」の本に気をつける ⑸一人の子どもを思い浮かべる…子どもの事実をさぐり続けよ(「とらえようとして、とらえきれない」のが、「子どもの事実」)。一人の子どもを熱中させるネタを考えよ。一人の子どもの動きを追え(性急にねらいに迫らせようとすると、必ず失敗する)。 ⑹一つのものが多様に見える目とセンスをみがけ…「一枚の絵」。先入観を取り去って見よ←逆思考 ⑺すべてのものを「師」にせよ…人にたずねることを恥じるな。独学(特定の先生に教わっていない=すべての人を先生にして勉強すること)をせよ。多くの「師」に出会えるかどうかは、その人にどれだけ「求める心」があるかどうか。 ② 教材開発のノウハウ ⑴子どもの能力にあった教材開発…子どもの実態を把握した上での「教材のかみくだき」 ⑵子どものくらしの中からネタを発掘する ⑶授業研究は子ども研究だ ⑷二つの教材研究 ・今担任している学年の、今やっている・今からやろうとしている授業のための教材研究 ・いつかやりたい、いつかやるであろう教材の研究 「材料7分に腕3分」という言葉も有田先生から教えていただいた。本書は「材料」すなわち【教材】にかかわる箇所について書かれたものである。教材開発について有田先生は、上記の技術を使って「心の時計を止めずに進んできた。」私はそこに憧れ・学び続けている。有田実践は常に子どもが中心にあり、その子どもたちを「追究の鬼」へと育てていくための教材(ネタ)がある。有田実践の奥深さを、まだまだ探っていく。
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本書の前書きにはこのように書かれています。「子どもの追究意欲を高め、鋭い追究ができるようにするには、よい教材をすばやく見抜く目と、それを鋭く料理して良い教材に仕上げる腕が、教師に要求されている。この要求にこたえようとしたのが本書である。つまり「教材開発をするにはこんな考え方と方...
本書の前書きにはこのように書かれています。「子どもの追究意欲を高め、鋭い追究ができるようにするには、よい教材をすばやく見抜く目と、それを鋭く料理して良い教材に仕上げる腕が、教師に要求されている。この要求にこたえようとしたのが本書である。つまり「教材開発をするにはこんな考え方と方法でやれば誰でも出来る」という基礎的な技術を明らかにした。」 本書を読む前に、この「前書き」を見た私は、何だかとてもマニュアル的なことが書かれているのかなと少し誤解したのですが、本書を読んでいくと、そこに書かれているのは、マニュアルというよりも、要は教師自身が教材研究やネタ探しを楽しめという、精神性なのだということに気付かされます。常に心躍らせながら、周りの出来事や情報に関心を持ってアンテナを張り続けるという、ある種の態度のようなものなのかなと。 著者が主張する良いネタの視点として、「固定観念をひっくり返す」「思考のあいまいさをつく」「子どもの意表を突く」「教材と新鮮な出会いをさせる」「事実を確かに見させる。」などが挙げられます。それによって、子どもに「驚き」「困惑」「葛藤」「感動」を引き起こさせ、切実な問題をもたせるようにすべきと言います。ここに著者の社会科観が色濃く出ている気がします。同時に、ここにある種の授業作りの限定条件というか、作れる授業の趣旨が規定されてくるような気がしますが、これはこれで著者のこだわりなのだと感じます。 子どもの元々持っている見方考え方を観察した上で、それをひっくり返すような面白いネタを探す。本当に良いネタであれば、そのネタだけで様々な追究ができる。ゆえに、「目標設定」→「教材選択」ではなく、「ネタ発見」→「授業構想」の逆思考を主張します。だからこそ、著者は、「立派な目標を考える前に、どんなネタで勝負するか考えることに使用。そして、面白いネタを見つけよう。ネタがみつかったら、目標をもっともらしく考えれば良い。いや、考えなくても、ネタが決まれば目標も決まる。」と言います。 著者の教材研究とは、単に本や参考書を読むとかではなく、まさに現地(国内各地)にいって、生のデータを取材してくることを含みます。本人自身「現地主義を貫け」と言っているのですが、本書を読んでいると、ワクワクして居てもたってもいられない教師が、現地に飛び込んでいくような勢いを感じました。そして、現地に行くことで、今まで既に読んでいたはずの本や資料の見え方が変わってくることを、著者はむしろイキイキと語る。 こういった分厚い教材研究ができるのは、著者が言うように、「今やろうとしている授業のための教材研究」だけでなく、「いつかやりたい、いつかやるであろう教材の研究」を著者が大切にしているからなのかもしれません。これって、本当に大切なことだと思います。
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「教師に、自分の教材研究が不足ではないか、解釈や分析のしかたが甘いのではないか、子供の能力の実態をつかんでいなかったのではないか、指導法が未熟なためうまくいかなかったのではないか---といった謙虚さが不足しているのではないかと思う。とにかく、教材研究、それも子供の実態を把握した上...
「教師に、自分の教材研究が不足ではないか、解釈や分析のしかたが甘いのではないか、子供の能力の実態をつかんでいなかったのではないか、指導法が未熟なためうまくいかなかったのではないか---といった謙虚さが不足しているのではないかと思う。とにかく、教材研究、それも子供の実態を把握した上での教材のかみくだきが不足しているように思う。このあたりを授業研究の焦点にすべきではないかと思っている。こんな考えの、このくらいの能力の子供に、こんな教材をぶつけたら、子供がこんな追究をして、考えがこうなった---というような研究を積み重ねていかないと、一般性のある研究になっていかないのではないだろうか。「教材は、子供のためにある」といわれる。しかし、子供のどんな点に対して教材があるのか問われていないのではないかと思う。教材を選定するとき、①子供のどんな点に対して②教材のどんな内容が ③どのように有効かということを考えておき、これを仮説として授業に取り組むことが必用ではないだろうか。」
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