- 中古
- 書籍
- 書籍
- 1203-01-13
霧のかなたの聖地 アイルランドひとり旅
定価 ¥1,760
550円 定価より1,210円(68%)おトク
獲得ポイント5P
在庫なし
発送時期 1~5日以内に発送
商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
| 発売年月日 | 1987/06/25 |
| JAN | 9784480853745 |
- 書籍
- 書籍
霧のかなたの聖地
商品が入荷した店舗:0店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
オンラインストア上の価格と店頭価格は異なります
お電話やお問い合わせフォームでの在庫確認、お客様宅への発送やお取り置き・お取り寄せは行っておりません
値下げ前価格について
本価格は現中古販売価格の「値下げ前価格」となります。
直近約1か月間、値下げ前価格での販売実績があるものだけ表示しております。
霧のかなたの聖地
¥550
在庫なし
商品レビュー
5
1件のお客様レビュー
著者の堀淳一先生(1926年-2017年)は、ユニークな経歴の持ち主である。1966年に北海道大学理学部教授(専門は理論物理学)となったが、その一方で、小学生の頃から地図の魅力に魅せられ、地図に関するエッセイを多く著した。とうとう地図愛好の趣味が昂じてか、《(教授としての)能力の...
著者の堀淳一先生(1926年-2017年)は、ユニークな経歴の持ち主である。1966年に北海道大学理学部教授(専門は理論物理学)となったが、その一方で、小学生の頃から地図の魅力に魅せられ、地図に関するエッセイを多く著した。とうとう地図愛好の趣味が昂じてか、《(教授としての)能力の限界を感じ「これ以上学生を指導しているふりをするのは詐欺」と考え、また教授としての雑用や「学内政治」に嫌気がさし、1980年10月に定年まで約10年を残し中途退職した》。堀先生は、自分のことを「学生を指導しているふりをするのは詐欺」と思うくらいだから、「学内政治」が苦になったのだろう。 私は、アイルランドのプログレッシブロック・バンド、フループ(Fruupp)の「Misty Morning Way」(邦題「朝もやの小径」)が好きであり、また仕事でもアイルランドのリムリックを訪れるので、アイルランドに強い関心を持っている。 本書『霧のかなたの聖地 アイルランドひとり旅』のカバーに使われている堀先生が撮った写真は、アイルランドの風情がよくとらえられている。この写真は本文の「霧の牧場路・復元された貧農の家」という章にも現れる霧の田園風景である。この章は「朝、カーテンをあけると、深い霧だった。」で始まる。私もリムリックの「霧の牧場路」を歩いたことがある。朝霧が立ち込める牧場の小川に沿って、朝露に濡れた野草を踏みながら歩いた時の感動が甦って来る。しばらく歩いて小さな白壁の家の前に立ち止まり、庭に咲いているきれいな花の写真を撮っていると、おバアちゃんが出て来たので挨拶をしたら、笑顔で応えてくれたが、恥ずかしがってまた引っ込んでしまった。アイルランドは「妖精が住む国」のような気がした。 なお、本書は1992年に『ケルトの島・アイルランド』と改名されて文庫本になった。 ほかにも思い出すことがある。 シャノン・エアポートからリムリックに向うオールド・バンラッティ・ロードに面したDurty Nelly's(バンラッティ城の近くにあるパブ&レストラン。発音はダーティ・ネリーズだろうが、ドーティ・ネリーズと聞える)で過した一夜もじつに思い出深い。夜9時を過ぎた頃、酒に酔った大勢の客が肩を組み合ってピアノを囲み、大声でHey Judeを合唱した。私も毛むくじゃらの太い腕に巻き込まれて歌った。翌朝、仕事で米国系半導体企業を訪問するとIC設計エンジニアが現れたが、彼は昨夜Durty Nelly'sのピアノでHey Judeを弾いていた男だった。「夕べのピアノは楽しかった」とお礼を伝えたら、彼は笑顔で首をすくめると、すぐにまじめな顔になって議論に入った。 それから、バンラッティ城での「中世の宴会(Medieval Banquet)」に招待された。いにしえの王族のように、ナイフで肉を切って手づかみで食べた。若くてきれいな女性たちで編成されたシャノン・キャッスル・シンガーズが歌うトラッド・ソングを聴いたり、歴史的な演劇を観たりしながら、夢のようなひと時が流れていった。 よいことばかりではない。ホテルのフロントに翌朝のタクシーの予約をした時、女性マネージャーとの会話がうまく通じなかった。彼女は、私を英語がわからないアジア人と思ったらしく、他のスタッフに「Sleeping English」と言って、小バカにするような笑みを浮かべた。人に意地悪をする妖精のような可愛さなんてものはなかった。 またアイルランドへ行って、新たな思い出を作りたいと思う。
Posted by 
