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Yの構図 吉敷竹史シリーズ カッパ・ノベルス
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 光文社 |
発売年月日 | 1986/12/25 |
JAN | 9784334026806 |
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Yの構図
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商品レビュー
2
2件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
【ネタバレあり】 吉敷シリーズ6作目。 犯人と目されていた夫婦が犯人じゃなくてよかったと思った。いじめを黙殺した担任の教師はクズだと思ったし、動機を持っているのがこの夫婦だけという理由で執拗に攻め続けられて、気の毒に思った。吉敷さんは思い込みが激しすぎるように思う。周りへの聞き込みも完全に誘導尋問だし、刑事の勘と言えばそれまでだけど、読んでいるこちらはそれでは納得が行かない。御手洗シリーズはそうではないので、これは吉敷シリーズ…というか吉敷さんの性格なのかな。 ずっと吉敷視点で木山夫婦にロックオンしていたので、ラストで急に2-B全員共犯で儀式として…と言われても、しっくりこないし無茶すぎる。 まぁなんだかんだ言って続きも読んでしまうんですけど。
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「これは読まなくていいよ」昔、ミステリ好きの方に言われたのを思い出した。私は時々島田荘司作品を読み返しているが、かつてそう言われたことに素直に従って本書は読んでいなかった。しかし、大好きな島田荘司作品。まして本書は<吉敷竹史シリーズ>の一冊。読んでおきたい気持ちが起こり、長い時...
「これは読まなくていいよ」昔、ミステリ好きの方に言われたのを思い出した。私は時々島田荘司作品を読み返しているが、かつてそう言われたことに素直に従って本書は読んでいなかった。しかし、大好きな島田荘司作品。まして本書は<吉敷竹史シリーズ>の一冊。読んでおきたい気持ちが起こり、長い時を経てページを開くこととなった。読後、確かにトリック、人物造形、それに社会問題の取り扱い方など様々な面で消化不良を感じるミステリだと思った。トリックの出来の悪さ、登場人物の行動の不自然さなどなど、「読まなくていいよ」と言った人の気持ちがよくわかってしまった。殺人という凶悪犯罪を描いているのがミステリなのだから、読者の中ですんなりと消化されるわけは元々ない。しかし、本書での消化不良の原因はそういった犯罪の凄惨さとか残酷さ、理不尽さとか不条理さといったところにあるのではない。小説としてのもっと根本的なところに問題があるように思えて仕方なかった。適切な表現を思いつかないが、「中途半端さ」とか「粗雑さ」といった類のものを強く感じてしまった。「あれっ?!」と拍子抜けするほどくだらないシーンもあった。たとえば、吉敷がガラスの破片を払い落とすのにハンカチを使い、その後すぐにそのハンカチで汗を拭いた、というところ。吉敷の動揺している心を、そんな行動で表現したかったのだろうか。吉敷が自殺しようとしていた人を助けた。しかし、せっかく助けたその人を、その後一度ならず二度までもすぐに一人にしてしまったこともあった。一度目のミスは作中で指摘された。それなのにまたやってしまうか。あまりに思慮に欠ける行動だった。最もしらけたのは、吉敷が物的証拠も確信できるものもまだ何もないにもかかわらず、ただ刑事の勘だけで真犯人だと信じて疑わない容疑者にぶつかっていったところ。吉敷はもう少し理性のある人間として描かれてこなかっただろうか。どこをとっても吉敷の浅はかさばかりが目立って格好悪く、ショックでさえあった。というわけで、昔の知り合いの言葉の意味を確認するだけの読書になってしまったが、どこかいいところもなかったかと探してみた。あえて挙げれば、タイトルにある“Y”に二つの意味を持たせたことくらいか。二つの新幹線が描く“Y”と、社会問題を生んでいるいる“Y”の世代。近頃テレビで、「なぞかけ」だとか「川柳」が流行っている。二つの意味を持つ言葉を当てはめる趣向のクイズ番組もある。見ると何度も感心させられてしまう。しかし、本書タイトルの“Y”が持つ二つの意味には、「うまい!」と膝を打つことはなかった。
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