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『白鯨』解体

八木敏雄【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 研究社出版
発売年月日 1986/09/30
JAN 9784327471347

『白鯨』解体

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2019/08/20

ハーマン・メルヴィルが鯨を解体し「白鯨」を記したように、その翻訳者が「白鯨」を解体して考察した解説本。 海外小説を読み、本文や後書きなどで翻訳者さんの情熱を感じることがあるが、この「白鯨」における八木敏雄さんもそのような感じで、後書きやこの解説書も論述と言うよりファンレターのよう...

ハーマン・メルヴィルが鯨を解体し「白鯨」を記したように、その翻訳者が「白鯨」を解体して考察した解説本。 海外小説を読み、本文や後書きなどで翻訳者さんの情熱を感じることがあるが、この「白鯨」における八木敏雄さんもそのような感じで、後書きやこの解説書も論述と言うよりファンレターのような印象(笑) ❐全部で135章からなる「白鯨」を「鯨学・出逢い・劇」などいくつかの項目に分け、それぞれがどのように配置されているかを分析。 ❐「白鯨」で感じる齟齬として、序盤に意味ありげな登場をした人物がその後出てこなくなった事、序盤で心の友となった語り手イシュメールと高貴な野蛮人クィークェグが海に出てからは一介のボート漕ぎと銛打ちになった事(クィークェグは死の描写さえされていない)、語り手の名前がキリスト教では縁起の良くない”イシュメール”であること、などを挙げている。 そしておそらく実際に書かれた順番は、海に出てからの物語が先で、序盤は後で書かれたのではないか、そして最初の企画ではピークオッド号の反乱物語にするつもりではなかったのか?などと考察。 ❐「白鯨」の構成としてとしては、物語と言うより劇形式である。記述が実際に戯曲形式であったり、読者への見せ方が劇形式となっている。 ❐メルヴィルの白鯨は有名でありながら後世への文学的影響はほとんどない。 ❐エイハブ船長の自覚の狂気と、黒人少年ピップの無自覚の本物の狂気。 ❐そもそも語り手の”イシュメール”とは何者か。 物語は「CALL ME ISHMAIL」という強い意志で始まり、最後は彼が一人生還するという報告で終わる。 しかし本文では他の登場人物と違い、イシュメールの出生はほぼ謎。語り手でありながらどこにでもいる存在になっている。 各章の最初に描かれている鯨の絵が古典的に味があって何とも可愛らしいです。 「白鯨」本書はこちら。 https://booklog.jp/item/1/4003230817

Posted by ブクログ

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