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東西暦法の対立 清朝初期中国史
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 平河出版社 |
発売年月日 | 1986/06/05 |
JAN | 9784892031076 |
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東西暦法の対立
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アドリアン・グレロン(矢沢利彦訳)『東西暦法の対立』平川出版、1986年。 積ん読だったものだが、アダム・シャルを調べているので、この機会に読んでみた。原題はHistoire de la Chine sous la domination des Tartares,1671である。訳すと「韃靼人統治下の中国の歴史」である。矢沢先生が題名を変えだが、あまり適切な題とは思えない。暦法の対立というと科学的論議を想像してしまうが、この本に書いてあるのは権力闘争・陰謀・中国官吏のたかりグセ・牢獄の不快さ、キリストの敵にあたった「罰」などである。 歴史書では、アダム・シャルは晩年、楊光先に讒訴され、イスラム暦法と対決するけど、フェルビーストとともに日食観測を行い、西洋暦法が勝利したとされるんだけど、結局、アダム・シャルは順治帝の死後讒訴されて、生涯弾圧されつくして死んでしまった。死刑にならなかったのは、たまたま地震があって、為政者が天の譴責をおそれたからである。二度も凌遅刑(すぐに死なないように細切れにして殺す刑)を宣告されている。審議はカフカの「審判」以上に不条理である。 告発者の楊光先はいまでいう「ネトウヨ」そっくりである。知識もないくせに、「伝統」を人を弾圧するために用いたとしかいいようもない。結局、康煕帝が親政するようになると、もううとましい存在でしかない。グレロンは楊光先の庇護者として、輔政大臣のスクサハと礼部尚書の布顔をあげるけど、彼らが失脚して、この書物のあとに自分が告発されるんだけど、高齢のため罪を免じられ、帰郷の途中で死ぬのである。
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