ドラえもん(25) てんとう虫C

藤子・F・不二雄(著者)

• 販売会社／発売会社: 小学館
• 発売年月日: 1982/07/01
• JAN: 9784091405050

商品レビュー

2024/08/10

ドラえもんです
ラストは有名な結婚前夜回です

大人になってから見返すと、どれもキレイにまとまった短編だなと思いました
女王アリ観察回は出来杉くんまで引っ張ってきて、小学生らしい好奇心をドラえもんのひみつ道具で掻き立てる教育的な回でした
浦島太郎はポスト・アポカリプスなストーリーで、子供向けといはいえ濃いめなSF絡みでした

藤子・F・不二雄がSFと言われても、小学生のころはそのジャンル分類にイマイチ分かりませんでしたが、未来人のドラえもんが地球人を見下ずに自然に共存しているからぱっと見日常ものにしか見えませんでした
大体のSF映画は、テラフォーミングした人々が地球を見下していたり、そもそも主人公が天才だったりします
そんなアンチテーゼが込められているのかなと、作者の思いを想像しました

2021/03/27

のび太の結婚前夜が収録されている。
「な、なんと！！のび太が百点とった！！」、「ブルートレインはぼくの家」が印象深い。

2020/03/21

「円ピツで大金持ち」は紙に金額を書き込めば、それがお金になる秘密道具「円ピツ」で金銭感覚が崩壊し、しっぺ返しを食らう話である（『ドラえもん 25』）。2020年3月21日のアニメは「アパートの木」「円ピツで大金持ち」を放送した。この日の報道では、うがい手洗いの励行がアナウンスされた。新型コロナウイルス対策である。
ドラえもんは「お金が空中からわいて出るものなら、誰も苦労しない」と言う。ドラえもんは現代貨幣理論MMT; Modern Monetary Theoryより健全である。汲めども尽きぬ魔法の壺は存在しない。ドラえもんは夢があるが、現実のルールを守っている。
のび太は円ピツを使って浪費に走るが、逆に脇役の金銭感覚の健全さが光る。のび太に「欲しい物ないか？何でも買ってやるぞ」と言われたスネ夫は「普段から豊かに暮らしているから」と断る。のび太とジャイアンの用心棒代を競争した際は、のび太の値段に100円だけ上乗せする地味な価格の出し方に終始した。金持ちキャラであるが、札束でひっぱたくようなことはしない。
のび太のママも、のび太の浪費の誘いを拒否する。安くて良い物を買うのが楽しみと言う。健全である。高価な買い物をすれば楽しいというものではない。値段と品質が比例するものでもない。