幕張(1) こちら千葉市美浜区海浜公園前幕南 ジャンプC

木多康昭(著者)

• 販売会社／発売会社: 集英社
• 発売年月日: 1996/08/02
• JAN: 9784088720869

商品レビュー

2024/08/23

最初は分からなかったが（新し過ぎて....）全部読んで欲しい！

[中二病の鏡]

時は1996年。世紀末感漂う中で、二組のひねくれが私の世界を襲った。一つは爆笑問題の御二方。もう一つはこの幕張である。この高校生が狭い部室内で繰り広げる屈折と哀愁の世界が、直ぐには私は分からなかった。しかし、回を追うごとに世界観が飲み込み始めてくる。このイマジネーションとパロディ精神はどうだ？　これでも喰らえとばかりに、作者が思いの丈、その屈折の丈を作品一杯にぶつけてくる。喰らえくらえくらえ。漫画を通して、竹刀や木刀を振り回してなりふり構わず暴れまくる投げやりな男。それが当時の作者木多康明先生だった。その荒くれの精神と、刹那、そこにはパンクで言えばセックスピストルズのジョニーロットンが鼻の穴に指を入れて歌い上げるかの如き、醜態を通り越した爽やかささえあった。絶望の果てとその思いをやり切ることによって、美しさへと昇華しようとした木多先生は、並の青春パンクなど屁の相手にすらならない気高さを持った正真正銘のアーティストです。ここまでの天才は、漫画の中に止まっていてはいけない。赤塚先生のように、歌でも歌ったほうがいいと思う。などと熱っぽく語ってしまいましたが、意外とこの漫画、泣けるんです。ここに涙腺をみれる人は知能指数高い。女だったらいい女です。

2015/11/01

幕張！ジャンプで連載していた時に読んでいたのですが、久しぶりにコミックで読みました。主人公・塩田とその悪友・奈良は野球部に所属しているのに全然練習しておらず、ネタ的には少々際どいものもありますが、とにかく面白い♪
意外とお勧めかも。

2013/11/03

全９巻。

1996年から1997年にかけて週刊少年ジャンプで連載されていた。
……って本当に現実？タチの悪い夢かなんかじゃなくて？
己の記憶そのものを疑いたくなるくらい、「今のジャンプには載り得ないマンガ」。

自分の中でどう位置付けていいのか、いまだに解りません。

昔の漫画にちょいちょい見られる「〆切に追われて……」とか「また担当にボツ食らった……」みたいな漫画家自虐ネタがそもそも嫌いなんですが、巻を重ねるごとにそんなんばっかりになっていって、世の中にはこんなにたくさんの職業があるのになんでこの人はあえてこの仕事に就いたんだろうなあと高校生ながらに思ってました。
最終巻で巨大うんこがどうしたこうしたを読まされた後、速やかにブックオフへ。

のはずなのに、何故今単行本が手元に揃っているのか……。

好きか嫌いかで言ったら間違いなく嫌いな漫画なのに、５年に１回くらいのペースで無性に読みたくなるんですよね。で、読んだら読んだで持っていたくないから手放すんだけど、周期的に買い戻してしまうという。
なんでなのかなあ……やっぱりスペースガチョビンスーツかなあ……。

この『幕張』無間地獄に囚われていない人は幸いです。