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ユニコ 手塚治虫漫画全集(1) 手塚治虫漫画全集
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 1992/03/01 |
JAN | 9784061732858 |
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ユニコ 手塚治虫漫画全集(1)
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ユニコ 手塚治虫漫画全集(1)
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商品レビュー
4.5
7件のお客様レビュー
子供の頃アニメで見たなぁと思い、初めて原作漫画を読んでみた。 ユニコかわいい! そしてこんな切ない運命を背負ってるなんて知らなかった。
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ユニコは、子供の頃、たしかサンリオの「いちご新聞」に載っていたのを読んでいましたが、ほとんど覚えていません。 覚えているのは、ユニコが、「あーっ!」と嫌がりながらも、なにかに連れ去られていく、というシーンだけで、『綿の国星』とごっちゃになっている気もするため、文庫版を読みなおして...
ユニコは、子供の頃、たしかサンリオの「いちご新聞」に載っていたのを読んでいましたが、ほとんど覚えていません。 覚えているのは、ユニコが、「あーっ!」と嫌がりながらも、なにかに連れ去られていく、というシーンだけで、『綿の国星』とごっちゃになっている気もするため、文庫版を読みなおしてみました。 もともとは、プシケのペットだったんですね。プシケを妬むビーナスの言いつけで、西風ゼフィルスが彼を遠い時空の彼方へと追いやり、そこで知りあう人々とドラマが繰り広げられるものになっているようです。 「白雪姫」っぽい女の嫉妬が原因でした。そういえば、プシケの恋人、キューピッドは、ビーナスの息子だし、義母にうとまれる白雪姫と立場は一緒なんですね。 まずユニコが出会ったのは、開拓前のアメリカでのインディアンの少年と白人の少女。 ユニコの魔法で、大人になった互いの姿を見た二人は、たちまち恋に落ちますが、開拓者たちの人種差別以上の原住民排斥に引き裂かれてしまいます。 さりげなく、重いテーマを織り込むのが手塚流。 次にゼフィルスに連れられた場所で出会ったのは、黒ネコのチャオ。 ユニコの魔法で少女にしてもらい、森の領主の屋敷に招かれます。 しかし、領主はけものが大嫌いで、狩りで仕留めては首を剝製にして飾っていました。 けものが嫌いな森の領主なんて、いるんでしょうか。まあ本人にとっても不幸な話ですね。 ゼフィルスは、ユニコを一つ所に置いておかず、頃合いを見ては連れ出して、また別の場所へと置き去りにします。 なぜでしょう。西風にとっては、結構な手間だと思いますが。ビーナスはよっぽどユニコが邪魔なんでしょうか。 まあ、ストーリー的には、そうした方が話が長く続くからなんでしょうけれど。 ユニコのしぐさがとても愛らしくてかわいいです。角で魔法をかけられて、愛情をいっぱいに受けたら、その力で成獣の姿にもなれるなんて、ステキですね。 でも、彼が精いっぱい愛情返しをする相手は、みんな哀れな状況に身を置かれるため、読んでいて切なくなります。 けなげな彼が、いつかプシケと再会できればいいのですが。 チャオが、オス猫はオオカミだという話の中で、「しらないけど、ピンクレディーがそういってた」と言うセリフがあり、(手塚師匠も、ちゃんと時の流行りを取り入れているんだなあ)と、おもしろしく思いました。
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手塚先生はやっぱり大先生であられた。手塚先生手塚先生、私は手塚先生が小さい動物を、こんなに丸っこく、愛くるしく描く方だとは知らなかった。この目の中に入れても痛くないようなかわいらしさ、このかわいさを実際描いて表せる人間がどれほどいましょうか。 こればかりは読んで見ていただくしかな...
手塚先生はやっぱり大先生であられた。手塚先生手塚先生、私は手塚先生が小さい動物を、こんなに丸っこく、愛くるしく描く方だとは知らなかった。この目の中に入れても痛くないようなかわいらしさ、このかわいさを実際描いて表せる人間がどれほどいましょうか。 こればかりは読んで見ていただくしかない。早いとこ開いて見てみてください。これは、とんでもない。子どもに与えてはいけない。刺激が強すぎる。こんな漫画を子どもに買い与えたら、きっと枕元に置いて毎日ユニコがやってくる夢を見てしまうのでだめです。大人になってから買ってください。 確かにディズニーの線の影響が感じられないこともないですが、まあ大したことはありません。それよりもどちらかというと水森亜土タンに似ています。ともかく当時の、非常にキャッチーなかわいさをそのままに描かれているのではないかと思います。日本のキャラクターデザインの、かわいさというものの奥底に潜んでいる日本人の憧憬、これは間違いなく真実であります。本能なのです。雛の口めがけて餌を突っ込む親鳥のような本能なのです。そういう憧憬、子どもの頃のおもちゃを発掘したようなさみしい愛しさを思い出させてくれる作品です。 私が一番感じ入ったのは、西風ゼフィロスとユニコの関係でした。 ユニコは大切にしてくれた者のためならどんな幸運をも呼ぶことのできる、ちいさい優しいユニコーンの子どもですが、乙女プシケーに嫉妬した美の女神アフロディテによってその手元から引き離され、何もかも忘れて遠い遠い国に捨てられてしまいます。この国から国へ運ぶ冷酷な使者が西風ゼフィロスなのです。 しかもどの国でもどの国でも、ユニコの大切な人ができるたびにこのゼフィロスがアフロディテの命でやってきて、物語の途中でユニコを他の国に引っ張っていこうとする。全くひどい奴です。やめてくれたことなどありません。 けれどユニコがゼフィロスにもう少しだけ待って、とか最後にしたいことが、と言うとゼフィロスは許してくれるのです。五分だけですよとか言ってユニコを行かせてくれるのです。 どうせ連れていってしまうくせに! でもこのユニコの運命を次々導いていくという絶対的な冷酷さを持った存在のくせに、ゼフィロスには慈悲があるのです。優しい母親の顔をしてユニコの事情を酌量してやるのです。 こんなこと普通しませんよ。運命というやつはもっと手厳しい、憎むべきやつですよ。 人間味のある運命、西風ゼフィロスは、「昔まだ人の願いが叶った頃」とでも言うべきユニコの世界にとても似つかわしい、やはり夢の世界の一人の人物ではないかと思います。
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