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秋本治傑作集(上) 集英社C文庫
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秋本治傑作集(上) 集英社C文庫

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秋本治傑作集(上) 集英社C文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社
発売年月日 1999/12/10
JAN 9784086171274

秋本治傑作集(上)

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商品レビュー

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2009/12/05

今から34年前の1975年12月5日は、ベトナムからアメリカが撤退して、10年間続いたベトナム戦争が終結にむかった日。 本書は、今や知らない人はいない、駅前に銅像まで出来てしまった「こち亀」こと『こちら葛飾区亀有公園前派出所』で超有名になった秋本治のデビュー以前の作品ですが、テ...

今から34年前の1975年12月5日は、ベトナムからアメリカが撤退して、10年間続いたベトナム戦争が終結にむかった日。 本書は、今や知らない人はいない、駅前に銅像まで出来てしまった「こち亀」こと『こちら葛飾区亀有公園前派出所』で超有名になった秋本治のデビュー以前の作品ですが、テーマが重すぎるということで一度お蔵入りになったマンガ。 『ベトナム戦記 平和への弾痕』は、潜伏するゲリラを攻撃しようとする、米軍兵士の主人公ケリーを通して、何のために戦うのかという戦争に対する疑問や、戦争の悲惨さや無意味さ、人間の命のはかなさ大切さを訴えかける、きわめて真面目な作品で、当時20代半ばを生きた秋本治の真摯な感性・思想性がきちんと表現されていて、貴重で重要なものだと思います。 誰が見ても悪としか思えない軍国主義やファシズムが起こした戦争が終わって、人類はもうそんな愚行はしないはずと期待したのも束の間、1950年には朝鮮戦争を、1965年にはベトナム戦争を無理やり実施しました。共産主義の脅威だとか、自由主義陣営の防御だとか米ソの冷戦対立などと、もういい加減にしろと言いたくなります。 戦闘員と民間人を合わせて、6年間の第二次世界大戦で亡くなった人が約6,000万人、そして3年間の朝鮮戦争では約500万人、これでも懲りずに10年間のベトナム戦争で約750万人という、多くの尊い人命が失われる大量殺人を繰り返しているのです。 戦争の回避は、やはり未だに人類にとって最重要課題であると言わざるをえません。 そして、3つの戦争の時に、少なくとも何らかのかたちで反対・抵抗・批判的な言動をしたことのない人を、現代に生きている資格のない人だと言い切っても無謀ではないと思います。 オバマはアフガンに増兵、北朝鮮はテポドンを振り回し、中東やアジアでは民族テロが頻発、今後も絶対に戦争は起こらないと断言できないところに、21世紀になっても歴史に学ばない政治家や軍人や権力者がいて、人間の愚かさを維持していることに暗澹たる思いが募ります。 だからこそ今も、私たち一人ひとりが批判・抵抗・反対の基盤をしっかり持っていなければいけないと思います。

Posted by ブクログ

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