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虚弱に生きる の商品レビュー

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17件のお客様レビュー

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2025/12/03

わあ、虚弱について書く人が現れた、というのが本のタイトルを見た第一印象。 私も著者と同じ自認体力がない人間だと思っており、小中高大学ずっと普通に学校を行ってるだけで家帰ったら疲れて動けなくなるし、運動も苦手だし、友達と長期的な関係を築く体力すらないので、ほぼ友達はいない。 一時...

わあ、虚弱について書く人が現れた、というのが本のタイトルを見た第一印象。 私も著者と同じ自認体力がない人間だと思っており、小中高大学ずっと普通に学校を行ってるだけで家帰ったら疲れて動けなくなるし、運動も苦手だし、友達と長期的な関係を築く体力すらないので、ほぼ友達はいない。 一時期自分は怠惰な人間だとずっと思っていたが、人よりも不安と緊張を感じやすいため、虚弱であることを認識した。 周りやSNSを見るとみんな友達いっぱい出し、様々な場所に旅行してる子とのことで、よく自身の体力のなさを責めてきたが、著者の本をみて安心することができた。私と同程度または以下?虚弱で、健康維持に時間をかけている。同じ人がいる!!!やはり虚弱な人はあまり表には出てこないんだ!!!!虚弱な人でも生きていいんだ!!!とポジティブになれた本である。 この本が売れて、続編が出るのを願う。

Posted byブクログ

2025/12/03

30歳目前の女性の虚弱体質の日々を詳細に語った『虚弱エッセイ』である。 『虚弱エッセイ』というワードはなかなかインパクトがあるので初めて聞いた時から気になっていた。よく言い表したもので、良いと思う。 「虚弱体質」という言葉は昔から聞くものの、実際それで困ってる人に出会ったことが...

30歳目前の女性の虚弱体質の日々を詳細に語った『虚弱エッセイ』である。 『虚弱エッセイ』というワードはなかなかインパクトがあるので初めて聞いた時から気になっていた。よく言い表したもので、良いと思う。 「虚弱体質」という言葉は昔から聞くものの、実際それで困ってる人に出会ったことがなかったし身の回りにもいなかったので、この本を読んで知れてよかった。想像以上につらく、私たちが当たり前だと思ってる普通の毎日をおくれないのだと分かった。 あまりの虚弱さに笑ってしまいそうになったが、いやこれは笑っちゃいけないやつだよな…と複雑な気持ちになった。まるまる一冊虚弱体質について書いてあり、途中でちょっとお腹いっぱい感もあった。 私のように全く知らないという人は知るきっかけになるし、同じ体質で悩んでいる方には共感と励ましになるだろうし、そう言った意味では読んで良かったと思った。

Posted byブクログ

2025/12/01

「虚弱体質の生き方」というジャンルでエッセイを出版してくださったことにまず感謝。 私も自身のことを「虚弱」だと思って読み始めたが、筆者の「虚弱」っぷりが凄すぎて面食らってしまった。 構成のせいか、文章量の割に情報量が少なかったし、エッセイとしても個々のエピソードの掘り下げが中...

「虚弱体質の生き方」というジャンルでエッセイを出版してくださったことにまず感謝。 私も自身のことを「虚弱」だと思って読み始めたが、筆者の「虚弱」っぷりが凄すぎて面食らってしまった。 構成のせいか、文章量の割に情報量が少なかったし、エッセイとしても個々のエピソードの掘り下げが中途半端な印象だった。 とはいえ、「虚弱を改善しようと運動・入浴・食事管理を習慣化したらメンタルはものすごく安定した」という部分が非常に励みになったので、出会えてよかった本。

Posted byブクログ

2025/11/24

私も本当に体力がなくて、体調のいい日の方が少ないような人生を送っているため、共感できる本なのではと思っていました、が… 思っていた以上に壮絶で、健康のために時間も労力もかけて本気で挑んでいらっしゃって、驚きの方が勝った。 私はしんどいなあと思いながらもいわゆる“普通”に就職し、働...

私も本当に体力がなくて、体調のいい日の方が少ないような人生を送っているため、共感できる本なのではと思っていました、が… 思っていた以上に壮絶で、健康のために時間も労力もかけて本気で挑んでいらっしゃって、驚きの方が勝った。 私はしんどいなあと思いながらもいわゆる“普通”に就職し、働けているけれど、もちろんそういう働き方ができない人もたくさんいる。じゃあそういう人はどう生きているのか、そのひとつの例をかなり赤裸々に語ってくれている。 元気に働ける時間が少ない中でのフリーランスのお金事情や、障害者年金、就労のあれこれなど、まだまだ私には想像力語りていなかったなと思わされた。 ままならない自分の身体ととことん向き合い、試行錯誤を続ける終電さんは、きっとご自身の身体の声を他の人よりもたくさんたくさん聞いていると思う。勇気づけられると同時に、何かそれが報われる日が来ればいいのにな、と勝手に思ってしまった。 身体の強さって不平等だなぁと思う。 でも、だからこそ生まれた本。 虚弱を抱えるみんなで励まし合いながら、なんとかサバイブしていきたい。

Posted byブクログ

2025/11/24

普段、エッセイは読まないのですが、私も著者と同じく虚弱体質なので、虚弱な人がどうやってこの世の中を生き抜いているのか興味があり、読んでみました。 共感できる内容が多々ありました。 虚弱だと人よりも休息をとらないと生きていけないので、本当に時間が足りないです。 健康で元気な人にも世...

普段、エッセイは読まないのですが、私も著者と同じく虚弱体質なので、虚弱な人がどうやってこの世の中を生き抜いているのか興味があり、読んでみました。 共感できる内容が多々ありました。 虚弱だと人よりも休息をとらないと生きていけないので、本当に時間が足りないです。 健康で元気な人にも世の中には色んな人がいることを知ってもらうために広く読んでいただきたいです。

Posted byブクログ

2025/11/24

絶対に終電を逃さない女さん(以下、終電さん)の『虚弱に生きる』を読んだ。 「虚弱エッセイ」という、今までにないジャンルのエッセイである。 いや、まったくなかったわけではないのかもしれない。私はいろんな人のエッセイをちょこちょこ読むが、中年以上の文筆家の人などは、一冊のなかに...

絶対に終電を逃さない女さん(以下、終電さん)の『虚弱に生きる』を読んだ。 「虚弱エッセイ」という、今までにないジャンルのエッセイである。 いや、まったくなかったわけではないのかもしれない。私はいろんな人のエッセイをちょこちょこ読むが、中年以上の文筆家の人などは、一冊のなかに何度かは体調不良に関するエピソードが出てくる。 ただそれはあくまで、デフォルトで平均的な健康さを有している人が、時たま自分の身に起こる体調不良を綴っている、という文脈だ。 終電さんのように、デフォルトで「虚弱」が搭載されてしまっている人が、日々のあれこれをどう乗りこなしているのか、というのとは確実に文脈が異なっている。 この本が革命だと思うのは世の中に当然のように蔓延しているエイブリズムへの抗いだと思うからだ。 エイブリズムの根底には「健康=完全な状態」という見方があり、疾患や障がいを「不健康」や「欠陥」とみなし、障がい者がその状態のままでも幸福や充実した生活を送る権利を否定したり、軽視したりすることにつながる。 虚弱であることでこれだけ食事や運動や通院をして自分の体調に気を配らねばならないのかといえば、それは社会のデザインがそもそも健康である人向けだからだ。 公共交通機関、自家用車、徒歩、自転車などで出勤ができる人、衆人環視に耐えうる人、1日8時間、週5日働けて、週の休みはだいたい2日ほどで気分転換も含めた気力と体力の回復ができる人などなど。 求められることが多いし、それができる人以外は普通ではない、欠陥があり、賃金や福利厚生も充分にする必要がないと判断される。 だからそうしなくても済むような方法で生きるためのお金を稼がねばならない、がそれも簡単なことではない。 終電さんのように金銭に換えられるほど価値がある文章や絵やモノを創造できる人ばかりではない。 これが、たとえば勤務が週5日でも1日の勤務時間は6時間だとか、出勤や登校の時間を1時間ずらせるとか、1日8時間、週5日勤務だとしても1日のどこかで15分ほど好きなタイミングで横になっていい時間があるとか、週に1日はリモートでいいとか、オフィスに仕切りをつけるとか。 そういうちょっとしたゆとりで、終電さんのような働き方ではなくとも、今よりも楽に働ける人はいるのではないか。 すべてが改善した、健康になったとはいかなくとも日々の苦痛が少し和らぐのではないか。 『虚弱に生きる』の感想をディグっていてもそう思わずにはいられない。 この社会が、あまりにも一本調子な働き方しか想定していないから、特定の人たちのためにしかデザインされていないから、そこにどうにか自分を合わせなきゃいけない、そうじゃないと生きられない人ががんばって、がんばって、がんばりまくっているのではないか。 終電さんのように健康になりたいと努力する人たちのことを否定したいのではなく、終電さんも書いていたように、少ない可処分時間と可処分所得を注ぎ込んでまで健康を目指すためにあれこれとしなくても、何となく生きていける、働けるほうが、それこそ健康になれそうではないかと思うのだ。

Posted byブクログ

2025/11/26

エッセイを書くひとを尊敬している。 どう繕ったって、どう自然にしようとしたって 時折垣間見える本質的な部分が 見え隠れするものだと思うから。 書いてくれてありがとう! まさしくあなたにしかできない仕事です。 --- 卓球がうまくなってうれしかったのくだり ちょっと泣きそうにな...

エッセイを書くひとを尊敬している。 どう繕ったって、どう自然にしようとしたって 時折垣間見える本質的な部分が 見え隠れするものだと思うから。 書いてくれてありがとう! まさしくあなたにしかできない仕事です。 --- 卓球がうまくなってうれしかったのくだり ちょっと泣きそうになった。 よかったね!!!と。 なにもしなくても「健康」なひとと、 「健康」でいるための努力が必要なひと。 それぞれ悩みはあっていつだって ないものねだりなんだろうけど切実だな〜 たとえ効果が薄れてきてもそこでやめずに、 これをやってるからこの程度で済んでいるんだと いう底上げしてるのもかっこいい。 第二章で試したこと、 詳しく具体的には書いていないのが 健康指南本じゃなくていいなと思った。 藁にもすがりたいひとたくさんいるだろうから。 結婚や子育てのくだり、 特に結婚の話はちょっとだけヒリリとしたな。 健康への執着。 これまで支払ってきた苦労へのコスト。 「体力をつける体力がない」、名文だったな。 涙ぐましい努力をしてでも 健康を目指しているほうが楽という話。 こころ持ちの大切さを感じた。

Posted byブクログ

2025/11/22

資本主義の限界、働くことと貨幣が必要不可欠である社会の脆さ、を再認識した一冊とでもいえようか。 彼女が勇気を振り絞って書き留めた彼女の現実、それをできる限り受け止めようと努力した訳だが、やはりどこかからふつふつと現れるのは、その現実を素直に読み進められない自分。その事実に、勝手...

資本主義の限界、働くことと貨幣が必要不可欠である社会の脆さ、を再認識した一冊とでもいえようか。 彼女が勇気を振り絞って書き留めた彼女の現実、それをできる限り受け止めようと努力した訳だが、やはりどこかからふつふつと現れるのは、その現実を素直に読み進められない自分。その事実に、勝手に、もの凄く落ち込んだ。 虚弱であることを強制的に叩きつけられた人を、同時代を生きる社会の構成員として当たり前に支えたいと願う一方で、(とんでもなく底意地の悪い言い方をすれば)健康体として生まれてしまった自分は、働き、稼ぎ、納めることしか歓迎されないのだろうか、と思えてしまえなくもないのだ。働かない理由も、社会から離脱する理由もない健康な自分には、週5日フルタイムで動けるまで働き続けるしかないのでは、と。この思考は危険だろうか。歪んでいるだろうか。 健康だができるなら極力働きたくない身としては、極論、本当の意味で「働きたい人だけが働ける」社会に早いところ到達してしまわないかと思うわけだが、それは怠惰、ないしは責任の放棄でしかないのだろうか。 これからの社会の在り方について、是非建設的な話し合いを進めていきたい。

Posted byブクログ

2025/11/27

自分も体力がある方ではないけど、想像を絶する虚弱さ(イボ2000個……!?)に圧倒され、共感ベースではなく終始驚きながら読んでいた。 身体の健康=副次的な心のケア=幸福という図式自体は、パーソナルトレーナーとか意識高い系の人たちも唱えているが、「良くなったり悪くなったりを繰り返...

自分も体力がある方ではないけど、想像を絶する虚弱さ(イボ2000個……!?)に圧倒され、共感ベースではなく終始驚きながら読んでいた。 身体の健康=副次的な心のケア=幸福という図式自体は、パーソナルトレーナーとか意識高い系の人たちも唱えているが、「良くなったり悪くなったりを繰り返す自分の身体に、裏切られていると感じていた」人が言うと説得力が違う。自炊をすることは自分の身体を作ること、運動や食事によって体重に変化が出てはじめて自分の身体をコントロール・所有できた気がしたというのも納得した。 洗濯や掃除に手間取る時間がもったいないと思ってしまいがちだけど、3日に1回はがんばろうと思った。たぶん「ちゃんとできてる」という実感が精神を健康な方に引っ張ってくれて、こまめにタスクをこなした方がむしろ余計なストレスを抱えずに済みそう…… 『カフネ』で、自分のためにご飯が作れないセルフネグレクトが出てきたが、このエッセイでは順序が逆というべきか、ご飯を作って健康を目指すことで精神もケアされるという流れが書かれていておもしろかった。これってご自愛以外の言葉だと何と呼ぶのがいいんだろう?

Posted byブクログ

2025/11/19

どうしようもなく制御の難しく、生きてゆくのにも不自由とも言えるじぶんの身体を、それでもなお何とか使って生きてゆこうとする物語。 すべてを曝け出して描かれる作者の渾身のエッセイとその姿勢に、感銘を受ける。

Posted byブクログ