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わたしを永遠に眠らせて の商品レビュー

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2025/11/16

神津凛子『わたしを永遠に眠らせて』幻冬舎文庫。 嫁をいびる義母、小学生男児に暴力をふるう継父という家庭問題をベースに描かれるイヤミス。 嫁と姑の争いはよく耳にするが、ここまで酷いと例え創作だと解っていても、さすがに気持ちが萎えてしまう。さらには小学生男児に対する親の暴力まで描...

神津凛子『わたしを永遠に眠らせて』幻冬舎文庫。 嫁をいびる義母、小学生男児に暴力をふるう継父という家庭問題をベースに描かれるイヤミス。 嫁と姑の争いはよく耳にするが、ここまで酷いと例え創作だと解っていても、さすがに気持ちが萎えてしまう。さらには小学生男児に対する親の暴力まで描かれては、どうにも気持ちの持っていきようがない。 前夫と死別した秋夜は再婚先の財前家の義母と夫の未婚の妹から激しい苛めに遭っていた。一方、財前家の近隣に住む小学生の優真は継父による激しい暴力にさらされていた。偶然会った秋夜と優真は互いを心の拠り所とする。 ある日、財前家で秋夜の味方をしていた義祖父が急死し、優真の親友の太陽が自殺を図る。偶然と思われた不幸は何者かに演出されたもので、さらなる不幸が降りかかる。 本体価格870円 ★★★

Posted byブクログ

2025/11/16
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※このレビューにはネタバレを含みます

嫁ぎ先で苦しめられる義母と義妹からの苛めも、継父による連れ子の虐待もそんなに珍しい話ではないが、これが毎日の日常で逃げ場もないとしたらこんな地獄はない。 前半はすっかり読むのが辛くなって気持ちがざわつき過ぎたあまり、途中でつい邪道の先読み。虐待が明るみになり優真が救われてどんなに心底ホッとしたことか。 なるべくしてなったか~の善財家の結末に胸を撫で下ろせたのも束の間、そこに見え隠れするゾッとする心理と色を変えた地獄の続きはまさにオゾミス。 太陽がホントにいい子で、読者にとってもあったかくて大きな存在だった。

Posted byブクログ