みんななにかに縋りたい の商品レビュー
Amazonの紹介より 孤島の別荘で行われる依存症回復プログラムに、料理人として同行することになった桜子。 恋愛依存、ゲーム依存など、様々な依存症を抱える人々が集う。しかし1日目の深夜、参加者の一人が不審死を遂げる。刃物らしきもので首を切られた様子で、現場は密室。別荘内にある刃物...
Amazonの紹介より 孤島の別荘で行われる依存症回復プログラムに、料理人として同行することになった桜子。 恋愛依存、ゲーム依存など、様々な依存症を抱える人々が集う。しかし1日目の深夜、参加者の一人が不審死を遂げる。刃物らしきもので首を切られた様子で、現場は密室。別荘内にある刃物は、桜子が厳重に管理している包丁とナイフのみ。桜子が参加者から犯人と疑われるなか、さらなる事件が起き――。 第23回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作家最新作。 孤島での館の殺人という王道な要素に、この作品で特徴的なのが、登場人物が何かの依存症を患っていることです。それがどのようにして、活かされていくのか。 スピーディーに展開していくのですが、色々な意外さが窺えた作品でした。 といっても、ダイナミックな演出があるわけではなく、淡々と事件が始まり、淡々と終わるかのような流れだったので、どこか物足りなさを感じました。 おそらく、登場人物達の心理描写が少なかった印象かもしれません。 事件の予告や登場人物の恐怖といった要素はあるものの、サラッと流れていくかのように進むので、そんなに恐怖感はありませんでした。 むしろ、密室殺人といったミステリー要素をどのように解決していくのか気になるところでした。描写としては少々わかりづらい部分はある印象でしたが、テーマとなる依存症を交えてのミステリーは面白かったです。 依存症をどのようにして克服していくのか?じっくりと時間をかける方法の他に荒療治のやり方が意表を突きましたし、まさか事件解決の糸口になるとは驚きでした。 大胆な殺人とは裏腹に、動機が正直ちょっと浅い印象はありましたが、殺人トリックにおいて、しっかりとした理由に基づいて完成されているので、なかなか凄いなと思いました。
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今回は孤島モノでありながら静かな雰囲気なまま。 ただ依存症の人々の思いと重いを描きながら、ミステリとして好きだなあ。 3036冊 今年264冊目
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前作よりは圧倒的に読みやすかった。 私自身、明らかなどんでん返しや叙述トリックより、今回のように不可解な謎について探っていくほうが好みなので、それもあって読みやすかった。 とはいえ、少々想像し辛い部分もあった。 前作でも思ったが、現代においてクローズドサークルを作るためのアイデアがよくできてるなという気持ち。 前作の桜子ちゃんが今回も登場。今後、桜子ちゃん探偵のシリーズになるのだろうか? 医療ミステリーのほうが良さそうな気もするが、もちろん作者が好きなものを書けばいいとは思っているので、静かに次の作品が出ることを待つことにする。
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依存症患者の合宿に、料理人として呼ばれた主人公。 依存症患者だから持ち物検査をしてスマホや刃物などもない状況で、密室殺人が起こる。 鍵のかかった倉庫で死んでたギャンブル依存は、血で固められた密室。テニスにラケットのガッド線で細工すると燃やせば溶ける。 寝室で天井まで血を出して死んだ女は、単純な鍵入れ替えトリック。犯人は半年前の合宿で凶器などを持ち込んで入念に準備してたショートカットの女。
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終盤の犯人の告白後の急な空気感の変化についていけなかった。殺した理由はともあれ殺人犯と食卓を囲んでなぜ穏やかでいられるのか、、 あと錠前のトリックの説明書きがとても分かりづらかった。。
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孤島の別荘で行われる恋愛依存、ゲーム依存など様々な依存症の患者を対象とした依存症回復プログラムの最中に起きた密室殺人が起き、捜査を進めるうちにちぐはぐな不可解さが浮き彫りになる一風変わった館ミステリー2作目で、作中の密室講義や「なぜ犯人は事件発覚を早めるような行動に出たのか?」...
孤島の別荘で行われる恋愛依存、ゲーム依存など様々な依存症の患者を対象とした依存症回復プログラムの最中に起きた密室殺人が起き、捜査を進めるうちにちぐはぐな不可解さが浮き彫りになる一風変わった館ミステリー2作目で、作中の密室講義や「なぜ犯人は事件発覚を早めるような行動に出たのか?」という謎に対する解決編が印象的だった。
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ミステリーとしては好き嫌いが分かれそうだが、個人的には納得感が高くて好きな作品。 「依存症患者が回復プログラムで孤島に集まる」という設定に惹かれるし、その設定が活かされている内容。 私はミステリーを読んでいるときに、あまりに現実離れした殺人現場が用意されていると、「なんで犯人は...
ミステリーとしては好き嫌いが分かれそうだが、個人的には納得感が高くて好きな作品。 「依存症患者が回復プログラムで孤島に集まる」という設定に惹かれるし、その設定が活かされている内容。 私はミステリーを読んでいるときに、あまりに現実離れした殺人現場が用意されていると、「なんで犯人はわざわざこんなに手間のかかる殺し方を?」と白けてしまうタイプ。 今作はそこに納得のいく理由がある点が好みだった。 依存症を非常に丁寧に描いているなあ、と思ったら著者が現役の医師! シリーズ一作目を読めていなかったのでそちらも楽しみに読みたい。
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