スピーチ の商品レビュー
川岸で発見された女性の遺体には、目に粘着テープが貼られていた。 八年前にも同じような未解決殺人事件があり、関連性があるのか…事件を捜査するのは50歳の緑川ミキと刑事課に配属されて間もない天道環奈である。 捜査を追う刑事に隣りの家の主婦が、母子で暮らすひきこもりの息子が怪しいと言...
川岸で発見された女性の遺体には、目に粘着テープが貼られていた。 八年前にも同じような未解決殺人事件があり、関連性があるのか…事件を捜査するのは50歳の緑川ミキと刑事課に配属されて間もない天道環奈である。 捜査を追う刑事に隣りの家の主婦が、母子で暮らすひきこもりの息子が怪しいと言う。 間に挟まれる殺人犯の母が綴る手記が、その母のものなのか… まさか同じひきこもりの息子を持つ似たような母子が近くにいたとは…。 なりすましを演じていたのか…。 何度かこれで幕引きなのか、と思ったが予想外の人物が… エピローグの5行がなんとも言えない。 初公判で犯人はどんなスピーチをするのか。 子どもの気持ちをわかろうとしなかった親が起こした事件になるのか…と思ってしまう。 親の勝手な思い込みと愛するが故の狂気なのか。 緑川、多くを語らない彼女が追う事件をもっと見てみたい。
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河原で女性の遺体が発見… ひきこもりの息子をもつ、ある母親の手記に書かれていた内容とは #スピーチ ■あらすじ 札幌の河原で女性の遺体が発見される、黒い粘着テープで両目をふさがれた状態であった。まだ経験が少なく気弱で優しい天道環奈刑事が捜査にあたる。共に捜査する上司緑川ミキはぶ...
河原で女性の遺体が発見… ひきこもりの息子をもつ、ある母親の手記に書かれていた内容とは #スピーチ ■あらすじ 札幌の河原で女性の遺体が発見される、黒い粘着テープで両目をふさがれた状態であった。まだ経験が少なく気弱で優しい天道環奈刑事が捜査にあたる。共に捜査する上司緑川ミキはぶっきらぼうで、天道は焦燥感に駆られていた。 近隣の一軒家に住む畑中冴子は、隣家をいつも訝しく思っていた。挨拶にいっても居留守ばかりで庭の木も侵入している。さらに娘が怪しい男に待ち伏せされ、隣に住む男性が怪しいと警察に相談に行くのだが… ■きっと読みたくなるレビュー 母と息子がテーマの警察小説、まさきとしか先生の力作です。 いきなりプロローグが強烈、たった数ページで一気に引き込まれます。息子を大切に思う想う母の叫びが認められ、もう既に胸が張り裂けそう… 本作は札幌で起きた女性の殺人事件を追う警察小説。天道環奈刑事の視点で捜査は進行、上司である緑川ミキ刑事とバディを組む。物語の進行と並行して、ある母親の手記が挟まれるのです。そこには引きこもりの愛する息子への想いと、何らか事件に関わった思しき記録が綴られており… という構成になっています。 推したいのはキャラクターの描写ですよね。刑事、事件関係者、母親、息子、娘など、まるで映像を見ているように目に浮かぶんです。セリフが上手で、その人が今にも言いそうなセリフを上手に吐かせるですよねー まず畑中冴子ですよ、それはもうイライラさせてもらいました。 こういう人が理解できないんですよ~。娘さんが言う通りで、文句ばかり言うのは自分自身がつまらないことに原因があるってことに気づかないのかしら。何でも建設的にならないと、絶対に幸せなんて訪れないのに。 そして主役の二人の刑事、天道環奈と緑川ミキ。 どちらもネジが一本外れたような刑事ですよね~。天道は刑事と思えないくらい優しいし、緑川はめっちゃ無愛想。どんなコンビなんだと。でもこの二人の距離感が興味深く、それこそ事件で行動を共にする度、徐々に変化していくところが楽しいんです。 ラストは母親ですね… 私も人の親ですから、気持ちはわかる。葛藤と苦悩が染み出てますね… 不登校や成績が悪いなど問題があれば、取り除いてあげたいと思う。しかし問題を乗り越えるのは、あくまでも本人なんだよね。子が甘えてきたらむしろ突き放さなければならず、親が子に執着しちゃいけなくてさ。でも母親の胸の内を読んでると、いざとなったら私も同じことをしてしまうかもしれない。 本作はミステリーとしても十二分にやってくれます。事件の真相も手が込んでましたね。母と引きこもり息子の関係性ってよくあるの題材だよなー。とも思ってたんですが… なるほど~。新しい社会課題の切り口もあって、もう怒りの矛先が見つからないいよ。 圧倒的な筆致で読ませる親と子の人間ドラマでした、じっくりと読ませる力作でした! ■ぜっさん推しポイント 本作は女性がテーマ。母親であり、妻であり、社会人としての女性であり。女性は様々や役割をもちながら、厳しい社会を生き抜いていかねばならない。 しんどい時は、何かにすがっていないと、呼吸すらできなくなることもあるですよ。 何でもかんでも助けてあげろとは言わない。でも同じ目線にたって、支え合いながら生きていくべきだとは思うんですよね。
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思ってたのと、期待していたのと違った。なんか回りくどい。 どの登場人物にも感情移入できなかった。大した驚きもない。 先入観持ってそれを正解と思い込んじゃダメだなとは思った。
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2025/09/23 母親が中年の引きこもり息子を心配する日記。 その家の隣に住むクレーマーの主婦。 北海道で起きた3件の殺人。 捜査に当たる、寄り添い型刑事の天道環奈と上司の緑川ミキ。目の前の母親と息子の組み合わせにそっくりなペアがもう一組いたなんて!この事件の真相を解明した緑川の過去。愛情からおかしな歪みへ…みんな狂ってる、そんな登場人物ばかりでした…予想の斜め上を行くストーリー。
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プロローグから重いから、どんどん惹かれてあっという間に読み終わった。 小説なんて重ければ重いだけいいですからね。 母親の手記は胸がギュッとなる。 (ほぼ嘘で安心したほど) 自分にもやっと1歳になった息子がいて、こういうテーマの小説を読むたびに、毒親の境界線ってどこなんだろうとか色々病んでしまう。 小清水くんは結局どこいったんだよ。 緑川シリーズ続いて欲しい!
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深みのある話だとは思うが、終わりにかけて唐突感がある。 「スピーチ」という作品名にも違和感あり。 わかったようで、よくわからない。何かあると奥歯にものが挟まったような感覚。全体的に見れば、重たいテーマを書こうとしているのはわかるが、作者の思いとこちらの思いが合致しない中途半端なも...
深みのある話だとは思うが、終わりにかけて唐突感がある。 「スピーチ」という作品名にも違和感あり。 わかったようで、よくわからない。何かあると奥歯にものが挟まったような感覚。全体的に見れば、重たいテーマを書こうとしているのはわかるが、作者の思いとこちらの思いが合致しない中途半端なものとなった。
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母親の歪んだ執着が生み出した嫉妬と狂気。現実にありそうだと思わずにいられない。他人の心の内など簡単に理解できるものではないとつくづく感じた作品でした。抱える闇と悲しみ。肉親への憎悪と戦う苦しみ。我慢の一線を超えた時人はタガが外れた行動に走るのか?それは誰にでも起こりうることなのか...
母親の歪んだ執着が生み出した嫉妬と狂気。現実にありそうだと思わずにいられない。他人の心の内など簡単に理解できるものではないとつくづく感じた作品でした。抱える闇と悲しみ。肉親への憎悪と戦う苦しみ。我慢の一線を超えた時人はタガが外れた行動に走るのか?それは誰にでも起こりうることなのか。世界に入り込んで一気に読み終えた作品です。
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河川敷で女性の遺体が見つかる。 被害者の目に真っ黒の粘着テープが貼られており8年前の事件と酷似している。 手がかりが少なく苦戦する。 家族の入れ替わり、母親の支配欲 面白かったです。
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母親が残した手記、そのままの展開に話は進んでいくのだろう。半分読み終えたあたりで、結末は見えているのに、これからこの物語はどこへ向かうのだろう。そう思い込んでいた。 同じ物事に対しても、人の数だけいろいろな見方がある。想像できない、理解できないくらい恐ろしい考えもある。 全く予想できない結末。最後の最後まで楽しめる、そして人の恐ろしさを感じさせる一冊だった。
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とても奥の深いミステリーでした。読んでいる途中は登場人物はそれほど多くなく展開もある程度は予想がついていくかなと思っていたのですが読めば読むほど深くはまって展開が読めなくなり見事に最後までわからなかったです。
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