本と校正 増補新版 の商品レビュー
増補新版が出たので再読。こういう職人の話は好きなジャンルのひとつである。 活版印刷時代の話なので、今の時代にあてはまらないことも多いのだが、同音や似た字形の漢字の間違いは、簡単に変換できるようになったからこそ増えているような気がする。ちゃんとしたメディアの記事でも「校正してるの?...
増補新版が出たので再読。こういう職人の話は好きなジャンルのひとつである。 活版印刷時代の話なので、今の時代にあてはまらないことも多いのだが、同音や似た字形の漢字の間違いは、簡単に変換できるようになったからこそ増えているような気がする。ちゃんとしたメディアの記事でも「校正してるの?」というような間違いにしょっちゅう出会う。書き終わったら、せめて素読みしようよ。 校正者は、読み進むうちに文章の中に入り込んでリズムが感じられるようになるという。そうしていながら、どこか冷徹に文字が合っているのか、おかしいところはないかを見つけ出す職業的能力は、単純だけどすごい。 以前読んだ時もそうだったが、『歯車』の校正でデータの間違いを見つけるエピソードが大好き。これが読みたくて再読したようなものである。たくさんあるエピソードのひとつとしてさらっと書いているけど、校正者冥利に尽きるのではないだろうか。
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伝説の校閲部長による爆笑必至の誤植列伝から校正の心構えまで。オマケに練習問題も。そして解説は現代のカリスマ校閲者、牟田郁子! 中公文庫、良い仕事してます。 本が好きなすべての人、必読の一冊。
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