凍える島 新装版 の商品レビュー

近藤史恵(著者)

2025/11/16

詩的で、全編に漂う哀しみと切なさがとても印象的（解説でも触れられていた）。
推理小説としても叙述のテクニックが独特で、語りそのものが大きな意味を持っている。
初刊時は「慟哭」が評判を呼びすぎて、鮎川哲也賞受賞はこちらなのに、今一つ話題にならなかった記憶。
復刊してもらえて、今読めて良かった。

2025/10/15

登場人物たちの言動にあまり共感できないまま読み進めていたのですが…、最後の最後、これまでの「ん？」がいろいろと回収されました。
ミステリーとしてはもちろん、賞もとってるぐらいですから、読者の期待を超えてくれることは間違いなしです。
それでもやはりモヤモヤは残りました。

2025/10/01

　孤島、クローズドサークル、密室殺人、連続殺人など本格ミステリーの要素と閉鎖空間で過ごす登場人物が疑心暗鬼になっていく心理描写の鮮明さが合わさった味わい深い作品で、終盤の解決編は意表を突くもので驚かされた。