ゲキドウ(1) の商品レビュー
皆様の母校や在校、もしかしたら会社に「演劇部」はありますか? 私が通っていた高校にはありました。今の職場にはないですが。 語弊はあるかもしれませんが、「演劇部」って結構特殊な分類というか、文化部のなかでも割と運動部寄りというか、そもそも文化部と運動部という二極でものを考えている...
皆様の母校や在校、もしかしたら会社に「演劇部」はありますか? 私が通っていた高校にはありました。今の職場にはないですが。 語弊はあるかもしれませんが、「演劇部」って結構特殊な分類というか、文化部のなかでも割と運動部寄りというか、そもそも文化部と運動部という二極でものを考えている時点で全くダメなのかもしれないですが。 私にとっての演劇への馴染みといえば、中学の英語の授業で班に分かれて英語劇をやる、というときがあって、私はドードー鳥の役をやりました。同世代で同じ教科書を使っていてピンと来た方がいたら嬉しいです。 なにが言いたいかというと、特に学生時代の「演劇部」へのイメージって「心配ないさぁー みたいな?」(p27)くらいのものじゃないですか?いやいやそれはミュージカルじゃん、という方も演劇とミュージカルの違いを説明せよ、と聞かれたら結構悩むのではないでしょうか。 小1から野球を10年間続けてきて高2の時には甲子園の舞台にも立ったものの圧倒的な「負け」(p31 他)を感じ取って高3の春に名門・川城学院野球部を退部してしまった男〈真柴縁太郎〉が「演劇と、出会ってしまった。」(p77)話。 1巻では主要登場人物の顔見せと、いかにして縁太郎が弱小演劇部に入るのか、のいきさつがじっくりと腰を据えて描かれている。 もう野球には飽きたんだ、と嘯きつつも部屋に貼っている野球選手のポスターは剥がせない様子(p140)だとか、親友にして現・野球部エースの〈鴨隆二〉とのやり取りだとかから、縁太郎の忸怩たる想いはこれでもかと伝わってくる今巻。 一方で、縁太郎を演劇部に誘う〈猪井いのり〉と〈田辺このか〉のふたりがなにをもって縁太郎に演劇の才能を感じ取ったのかは描かれているようで描かれていない。素直に読んだらこのかの縁太郎への好意だろうが、そういう話ではないだろう。 感情が先行して読解が追いつかなかった感じの印象でありますが面白くなりそうな予感もヒシヒシと感じる1巻。 縁太郎の初舞台は上手くいくのか? このかの脚本は本当に面白いのか? いのりはなんなのか? 兎にも角にも続きが読みたい! 縁太郎ガンバレ!!! 1刷 2025.10.2
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