小説 税金で買った本(1) の商品レビュー

ずいの(著者),系山冏(絵)

2025/10/21

　漫画のノベライズです。漫画版のストーリーやキャラクターが好きなので、文章だけでどう表現されるのかが気になり読んでみました。物語は同じだったのですが、主人公の一人称視点で書かれているので、漫画に親しんだ自分には少し違和感がありました。そのせいなのかは分かりませんが、漫画は泣きながら読むのに、本書を読んでも涙は一滴も出ませんでした。
　漫画原作者が書いているだけあって、ストーリーやキャラクターは漫画と同じく好きなままでした。漫画のノベライズを漫画原作者が担当するのは珍しいそうですが、見事な仕事ぶりです。漫画は読まないという人にもこの素晴らしい物語が届くのですから、大成功のノベライズだと思います。

2025/10/20

原作者による漫画のノベライズ化
ヤンキー高校生、石平くんは久しぶりに図書館を訪れる。そこで発覚した小学生の時に借りた延滞本。ヤンキーだけど純粋な彼がバイトを始め、図書館あるあると共に成長していく姿がいい。
知らないことを知るって楽しい！図書館最高

2025/09/07

図書館でアルバイトをすることになった、ヤンキー高校生の石平くん。
「AV」「ヤングアダルト」という言葉にドキドキしたり、図書館は利用者のプライバシーを守っていることを知ったり、読者も図書館について知ることができます。なにより、図書館の本は税金で買っているということ。意識していない人も少なくないのでは？

本を読んだり、勉強することがカッコ悪いと感じていたヤンキーくんが、知らないことを知る楽しさに目覚めていくのがうれしい。
子どもたち、若い人、かつて子どもだった人、だれだってきっと知識欲を持っている。

原作漫画は読んでいませんが、ノベライズだけでも楽しめました。

2025/09/02

私は、図書館ボランティアとして、また利用者としても図書館に関わることが多いです。
物語の中で、石平くんが「知らないことを知る喜び」を感じる姿に、強く共感しました。
普段から利用している図書館や本が、税金で支えられていることを改めて考えさせられ、とても印象に残りました。
さらに、漫画が大好きな私にとって、ノベライズ作品として楽しめる点も最高でした。