人間とAI の商品レビュー

友寄英隆(著者)

2025/09/27

関心の深い生成AIについての２冊目に選んだ本。

AIの便利使いで「ユマニチュード」を学ぶための冊子作りにチャレンジした夏だった。ケアの哲学と技法についてグループホームの介護士さんたちに知ってもらうための研修資料作りだった。定本は「ユマニチュード入門」(医学書院)。
ChatGPTでスタートし、Geminiで完成に至るまで16日間も悪戦苦闘してA4で10ページ。
ケアの実践場面を簡単な文章とイラストで構想したのが困難の原因だった。「できる」と断言するChatGPTに半ば騙され裏切られて無駄な日数を費やし、ついに決裂を告げGeminiに乗り換えた。Geminiは自分のできることできないことを始めから告げてくれ、上手く手助けをしてくれた。AIに得手不得手があることを知るという経験をした。
結局は手作業も使い完成を見たが、ちょっとした調べごと以外は発展途上だなと実感した。

さて本書は単なるハウツウものではなかった。AIの発展の歴史、便利さと問題点、社会的規制の各国事情、人間倫理からの捉え方などなど懇切丁寧な内容で、さすがはマルキストの著作であった。特に軍事へのAIの規制なき利用は大問題だと思った。

SNSの愚の轍を踏まないように見守らなければ。