1,800円以上の注文で送料無料

日本の現在地から読み解く「太平洋戦争」 の商品レビュー

4

1件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    1

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2025/11/13

なぜ日本は無謀な戦いを選んだのか。やさしい文章で、170ページで語る。戦後80年、改めてあの戦争を振り返る絶好の著書。これほど当時の状況を分かり易く解説した本は他にないと思う。 令和の時代になり、昭和はもはや過去の時代。今年は「昭和100年」にあたるが、時間の経過とともに過去は風...

なぜ日本は無謀な戦いを選んだのか。やさしい文章で、170ページで語る。戦後80年、改めてあの戦争を振り返る絶好の著書。これほど当時の状況を分かり易く解説した本は他にないと思う。 令和の時代になり、昭和はもはや過去の時代。今年は「昭和100年」にあたるが、時間の経過とともに過去は風化されていく。とこどきあの戦争に至る経緯を振返ることにより、現代社会を考えることは意味のあることであろう。 「古い時代になればなるほど、歴史の内容は、「勝者の歴史」になります。 新たな国や政治形態になるたび、その時の勝者が自らの正当性を確立する作業として書き継いできたのが「歴史」でした。腐敗した、もしくは無能な前権力者に変わって、正しき者が権力の座についたという物語になりました。日本の歴史も太平洋戦争まではだいたいその例にもれません。 大戦争に敗れた国が、武力を糧とせずに再興し、内的にも大きな政治的転換は経験せずに今の日本があります。こういう国の目線でとらえる歴史は、より新しい教訓を生み出してくれるのではないかという期待が、私にはあるのです。」 と著者の保坂正康氏は主張する。なるほど、まさにその通りだと共感し、本書を閉じる。

Posted byブクログ