経営者のための正しい多角化論 の商品レビュー
コングロマリットが悪くない、という主張は正しいと思っている。 でも、この本の主張は正直よくわからかない。 決してタイトルにある多角化論は述べられていない。 曰く、日本は戦前は財閥が活躍していた。 それが解体された。 その後も選択と集中というウェルチの言葉が誤って伝えられて、み...
コングロマリットが悪くない、という主張は正しいと思っている。 でも、この本の主張は正直よくわからかない。 決してタイトルにある多角化論は述べられていない。 曰く、日本は戦前は財閥が活躍していた。 それが解体された。 その後も選択と集中というウェルチの言葉が誤って伝えられて、みんなが信じた。 でも、バフェットは日本の商社を評価している。 バークシャーハサウェイ自身も多くの事業を保有している。 欧州の会社は歴史あるコングロマリットであり、日本も学ぶべき。 シナジーなんかいらず、リスクヘッジのためにコングロマリットであるべき。 と。 そもそもバークシャーハサウェイや商社はコングロマリットではなく、投資会社なのではないだろうか。 コングロマリットは、やはり何かしらのシナジーがあるべきだと思う。 技術でもいいし、ビジネスモデルの共通性でもいいし。 顧客業界を変えれば、リスクヘッジになるわけで。
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著者は松岡真宏氏。東大卒、産業再生機構にも在籍してカネボウやダイエーやアルピコホールディングスの取締役も経験。 タイトルに惹かれて購入しました。 感想。 うーん。起承転結の「起」話はそうだと思う。ググっと惹かれるんだけど、で?が、私如きではあまり情報を吸収できず。 備忘録。 ・GAFAMは過去30年間で750社のM&Aを行っている。 ・株式市場では高評価のコングロマリット企業がある、、バークシャー・ハザウェイや、 ・法人企業統計によると、金融保険業を除く日本の全法人の売上高指数(?)は1990年台から対して変わっていない。でも営業利益指数は増えている。ただ設備投資指数と減価償却費指数は弱いてらしい。(この指数というのがよくわからんが)。配当指数は増えているらしい。ここから、選択と集中を進めて、大きな成長をせずに利益を稼ぎ、配当を増やして、株価を上げでいる、的なご意見。 ・ジャック・ウェルチで流行った「選択と集中」は、日本側の誤訳で、実際は「focus」らしく、伸びる分野に集中しろであり、削ぎ落とし系ではないとのご意見。 ・ある種、インサイダー的にM&Aを展開できる事業会社こそ、魅力的な会社をM&Aしていくべし。その代表格が商社で、そこにバフェットも評価をしているのだ、コングロマリットはプレミアムを評価される時代だ、と。 ・文化の相違こそ。 ・このフレーズは好きだ。「企業は、ヒトの集合体、契約の塊、ステークホルダーとの関係の束である。それらは企業にへばりつき、どれだけ離れようとしても過去からの地続きの時間が続いている」。
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2025年68冊目。満足度★★★★☆ 『問屋と商社が復活する日』等多くの著作を持つ、元小売セクターの証券アナリスト、元産業再生機構でダイエー等の案件に関与したコンサルタント 本書は、日本の財閥の歴史等日本の産業史を辿りつつ、日本企業の今後の展望について語る書物となっている ...
2025年68冊目。満足度★★★★☆ 『問屋と商社が復活する日』等多くの著作を持つ、元小売セクターの証券アナリスト、元産業再生機構でダイエー等の案件に関与したコンサルタント 本書は、日本の財閥の歴史等日本の産業史を辿りつつ、日本企業の今後の展望について語る書物となっている 日本は欧州に学び、大企業が「コングロマリット」化に注力せよと説く 総合商社に投資している人にも参考となる記述あり
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コングロマリットディスカウントが叫ばれがちな中、経営者とポーロフォリオマネジャーの違い、それこそが経営の意味というのが良くわかる本。
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