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読書感想文が終わらない! の商品レビュー

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21件のお客様レビュー

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2025/11/13

素敵な本だった。 夏休みに、卒業した小学校の図書室に通う中学生のフミちゃん。そこへ、感想文用の本を借りにくる小6たち。感想文なんて苦手だと言う栄人、自分の気持ちに蓋をして周りに合わせている優衣、感想文を買おうとする虎太郎、感想文なんて読まなくても書けるから、先生達が喜びそうな本を...

素敵な本だった。 夏休みに、卒業した小学校の図書室に通う中学生のフミちゃん。そこへ、感想文用の本を借りにくる小6たち。感想文なんて苦手だと言う栄人、自分の気持ちに蓋をして周りに合わせている優衣、感想文を買おうとする虎太郎、感想文なんて読まなくても書けるから、先生達が喜びそうな本を選ぼうとする颯佑、可哀想な子と決めつけられて周りから気を遣われていることに辟易している千尋は、それぞれフミちゃんに本選びや感想文の書き方を教えてもらう。 5人が書き上げた感想文は、本音に満ちていて、自分と向き合って書き上げたことがわかる感想文だった。小学生に助言するフミちゃん自身も、実は悩みを抱えていて、図書室で毎日感想文を書いている。フミちゃんもまた自分と向き合い、気持ちを整理して、考えるために、図書室へと通っていたのだ。読書感想文の書き方にも触れながら、子ども達の悩みも解き明かしていく物語。小中学生にも、読書感想文を指導する先生達にも、子どもを取り巻くおとなにもぜひ読んでほしい一冊。

Posted byブクログ

2025/11/01

自分もフミちゃん流の書き方で感想文を書いてみたかったかも。毎年書いてただろうに自分がなんの本でどんな感想文を書いてたかなんて全然覚えてない。夏休みの宿題なんて全部、面倒なことぐらいにしか思ってなかっただろうし。 どの章も良かったけど、受験する子の考え方が気に食わなくて、この子み...

自分もフミちゃん流の書き方で感想文を書いてみたかったかも。毎年書いてただろうに自分がなんの本でどんな感想文を書いてたかなんて全然覚えてない。夏休みの宿題なんて全部、面倒なことぐらいにしか思ってなかっただろうし。 どの章も良かったけど、受験する子の考え方が気に食わなくて、この子みたいに子どもたちがどんどん効率主義に毒されていく社会になったら嫌だなと思った。でもそれって、こちらが勝手に思い描いてる子ども像と合わないからって勝手に寂しがってるだけなのかもね。それに読んでいくうちに自分にも思いあたる節が結構あって、なんだかんだで一番感情移入していたかも知れない。

Posted byブクログ

2025/09/24

共感できない賛成できないことがあっても良いのだ。あらすじではなく、自分がどう思ったかを語るのが楽しいんだから!

Posted byブクログ

2025/09/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読書感想文の読み方読本のような児童文学。読書感想文って本の感想を書くのではなく、自身の体験と結びつけて書くんだよね。大人になってからその意図がわかるようになったけど。

Posted byブクログ

2025/09/14

ー 自分の気持ちなのにかんたんに言葉にできないなんて、人間って不便だよね その不便さと付き合っていくのが、人生なのかもしれない 予約していたこの本、図書館に取りに行ったら「児童書」の分類。 なぜ読みたいと思ったのかきっかけが思い出せず困惑する。 いい歳こいたおっさんがなぜ児童書...

ー 自分の気持ちなのにかんたんに言葉にできないなんて、人間って不便だよね その不便さと付き合っていくのが、人生なのかもしれない 予約していたこの本、図書館に取りに行ったら「児童書」の分類。 なぜ読みたいと思ったのかきっかけが思い出せず困惑する。 いい歳こいたおっさんがなぜ児童書? 借りる時、ちょっと恥ずかしくなったが、娘(or息子)の夏休みの課題のために借りたんだっけな?みたいな雰囲気を醸し出しつつその場を乗り切る。 で、読んでみる。 小学生たちが、夏休みの宿題でとても億劫な読書感想文に立ち向かう短編5篇。学校の図書館になぜか常駐する中学生のフミちゃんの力を借りて、自分なりの読書感想文にたどり着く。 なかなかおもしろい。 僕も、小中学生の頃、夏休みの読書感想文の課題はとても億劫だった。 当時はそれほど本読みでもなかったから、まず課題図書を読むことがだるい。 感想を書くことは気恥ずかしさの方が先立ってしまい筆が進まない。 宿題なのだから当然ではあるけど、義務感しかなく、なんとも辛い作業だった。 本文は読まずあとがきだけ読んで適当に書いた感想文がクラス代表にみんなの前で選ばれて発表させられたりして、なんだかなぁと思ったり・・・ (ちなみにその本はサン=テグジュペリの「星の王子さま」です。はい、いまだにちゃんと読んだことはありません。) つまり、あまりいい思い出はない。 フミちゃんが言う。 ー 読書感想文ってね、出題者じゃなくて、その本を読んだ自分を読みとくんだよ つまり、読書感想文書くということは、自分の心を見つめる時間を持つ、ということなのだ。 それは、辛い時間よな。 でも、読書の大切な一過程なのかもしれない。 ブクログのレビュー書くことも同じ効果があるんだろうな。 後悔してるから、公序良俗に反しないよう留意しつつも、心のままを綴っていきたい。

Posted byブクログ

2025/09/10

初・額賀澪さん。読んでよかった! ハウツー本で会話形式や物語形式にして親しみを持たせようとして失敗している本がたくさんあるけど、この本は、さすがプロの小説家さんが書いてるだけあって、物語としてしっかり面白く、かつちゃんと書き方もわかる。感想文に悩まされてる子ども全員読んだ方がいい...

初・額賀澪さん。読んでよかった! ハウツー本で会話形式や物語形式にして親しみを持たせようとして失敗している本がたくさんあるけど、この本は、さすがプロの小説家さんが書いてるだけあって、物語としてしっかり面白く、かつちゃんと書き方もわかる。感想文に悩まされてる子ども全員読んだ方がいい。

Posted byブクログ

2025/09/06

今回手にしたのは、読書YouTuberのオンライン読書会で感想を言い合う企画に参加した後に読んでみての振り返り、そして額賀さん御本人のSNSで知りました。 小学校のころの読書感想文、先生からも「自由に書いていい」と言われたことありませんか? 教え方がざっくりしすぎてて、何を書け...

今回手にしたのは、読書YouTuberのオンライン読書会で感想を言い合う企画に参加した後に読んでみての振り返り、そして額賀さん御本人のSNSで知りました。 小学校のころの読書感想文、先生からも「自由に書いていい」と言われたことありませんか? 教え方がざっくりしすぎてて、何を書けばいいかわからなくて読書感想文が嫌になり、読書に忌避感を覚えたというルーツを持ってるので激しく共感(笑) 〈フミちゃん〉のような人に幼き頃に出会いたかったなと思いながら、小6の彼らに教えている〈フミちゃん〉は自身も自分を確かめてるのかななんて思ったりもした。 彼女の思いが垣間見れたのは颯祐くんに言い放った 「出題者じゃなくて、その本を読んだ自分を読みとくんだよ。」 これは本に対して言ってるけど、過去に彼女の身に何かがあったのかななんて(勝手に)感づいてしまった箇所。 もしかして過去の自分の心と対話しているのかな、いやどうだろうな…と。 そう考えると、読書って自分と向き合う時間に必要な、ある種の『禅』なのかな。自分と向き合い心を浄化させて、空っぽにして。 小中学生向けとはいえ、実用書なんじゃない?と思ってしまうほど、論点をついた教え方には目からウロコの連続でした。 改めて…読書感想文をうまく書けますか? まだまだ精進のみです。永久的に。 非常に面白かったです。

Posted byブクログ

2025/09/05

読書感想文に苦戦している娘のために借りてきた本。それぞれの理由で読書感想文が書けない子どもたちが、図書室で出会った女の子にアドバイスをもらって感想文を完成させる話。図書室の女の子にも背景があって、とても面白かった!のに娘は読んでくれなかった……。

Posted byブクログ

2025/08/31

もう若干年長向けの作者というイメージでしたが、小学校高学年から中学生対象くらいで非常にうまくできた作でした。1話1話もさわやかだし趣向もあり、長く広く読まれるタイプの名作になると思います。個人的には読書の感想に己の内面の振り返りは求めてないんだけど。

Posted byブクログ

2025/08/14

夏休みの小学校の図書室。宿題の読書感想文を仕上げたい小学生が訪れます。そこにいたのは、謎の中学生フミちゃん。悩める小学生たちに、本をすすめ、書き方をアドバイスします。 さまざまな思いをかかえる小学生たちが、フミちゃんのアドバイスを聞いて、原稿用紙に向かいながら、それぞれの自分の気...

夏休みの小学校の図書室。宿題の読書感想文を仕上げたい小学生が訪れます。そこにいたのは、謎の中学生フミちゃん。悩める小学生たちに、本をすすめ、書き方をアドバイスします。 さまざまな思いをかかえる小学生たちが、フミちゃんのアドバイスを聞いて、原稿用紙に向かいながら、それぞれの自分の気持ちと向かい合っていきます。 感想文の書き方のハウツー本かと軽い気持ちで読み始めましたが、大間違いでした。 かつての私も、この物語の一小学生のように、優等生的な結論でまとめておけばいい、という考えで書いていましたが、ここで書かれた感想文は、まさに日記のように気持ちを伝えていて、ホロリとさせられました。 子どもたちにぜひ読んでもらいたい本です。 そして「読みなさい、読みなさい、と言うばかりで、読書の楽しみを教えてあげられてない」という校長先生のことばに、わが身を振り返る機会をいただきました。

Posted byブクログ