浅生鴨短篇小説集 五グラムの用心棒 の商品レビュー

浅生鴨(著者)

2025/08/05

SF要素のお話も多い50編。
さっき読んだ一篇に出てきた人物と同じ名前の人物が登場するが、全く関係のない話だったりと頭の中がバグる、初めての読書体験。

最後の一作は、ご本人のトークショーでのお話曰く、作者が可愛がっていた猫ちゃんのお話だそう。

2025/10/26

バラエティ豊かな短編小説が50本も味わえる一冊。
一つ一つが短いから、隙間時間にも楽しめるのが良い。僕も飛行機、電車など移動中にたくさん読み進めた。
デストピアの世界観が構築されたものや、日常の一コマ、駄洒落、恋愛ものなど守備範囲が広くて飽きない。面白い。

表題作『五グラムの用心棒』は、住めなくなった地球から宇宙へ脱出するチケットが家族分足りないお話。家族で誰が乗るか決めるくだりと、地球を滅亡へと追い込んだイナゴの大群。考えを突き詰めると主人公の感情に変化が芽生え……。

『男たちは強制する』も面白かった。怖い男たちに声をかけられ、絶対その筋の人じゃんとわかりつつも着いていく。そこで見せられたのは……。

ほか、面白かったのは『お久しぶりね』『異次元B』『代表者』『渦巻き』『日乾し』『分からない人たち』『組み立てB』などあげたらキリがない。