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私はがんで死にたい の商品レビュー

4.3

15件のお客様レビュー

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2025/11/22

身内が癌で亡くなり、大変な治療をしてきたので癌になったら終わりと思ってたが、この本を読み180度変わった。やりすぎる治療、抗がん剤、 医者の言うままに治療は考えものだと思った。

Posted byブクログ

2025/11/06

私もかねてからガンで死にたいと思っていたので読むのを楽しみにしてました。 第1章はがんについて知らないことが多くて読み応えがあったが、徐々に科学的な記述が減り、著者の印象や思いが多くなります。 しかし、私が日頃から思っていたこと(在宅ケアのこと以外)が言語化されており、終末時の取...

私もかねてからガンで死にたいと思っていたので読むのを楽しみにしてました。 第1章はがんについて知らないことが多くて読み応えがあったが、徐々に科学的な記述が減り、著者の印象や思いが多くなります。 しかし、私が日頃から思っていたこと(在宅ケアのこと以外)が言語化されており、終末時の取り扱いについて書面を残すときの参考になりそうでした。 家では死にたくないと思っているが、その可能性もあるだろうから、そこは向き合って知っていかないといけないと思った。 初期の肺がんの手術は成功したのに、合併症の間質性肺炎で69歳で退院後あっという間に亡くなった父、 甲状腺のガンで2019年に(おそらく)「広範囲郭清」してまだピンピンしてる80歳の母、 肝臓がんを積極的に治療せず、私達一家と旅行を楽しんだ医者だった祖父、 彼らのことを参照しながら読んでいる。 あとがきまで読むと、ご自身はがんの手術を57歳のときだけでなく、その後も2回していたと分かるので、人によっては賛同できないかもしれない。 それを踏まえての著書だと捉えて読める人には良いと思う。 私はこの本を手始めにガンにかかったときの準備をしようと思った。

Posted byブクログ

2025/10/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ポックリ死(心筋梗塞、くも膜下出血)は、発症時の痛みがひどい。 老衰死はそこに至るまでが苦しい。 がんであれば、死ぬまでに時間があって、痛みさえコントロールできれば心置きなく死を迎えられる。 がんになっても、手術は受けず、抗癌剤治療を受けず、ホスピスに入院する。 日本のがん治療は手術至上主義。 湿潤性のがんは常にがん細胞が流れ出ている。転移するのは当然。 手術するより、緩和ケアのほうが長生きする可能性がある。 がん手術に名医はいない。再発はがんの性質や進行度で決まる。 抗癌剤は、白血病、睾丸がんなど一部。 ホスピスで亡くなるのはがん死の5%程度。在宅ホスピスも選択肢。 モルヒネは天の恵み。 がん末期は、痛みだけでなく呼吸苦、だるさ、身の起きどころがない、などがある。何が出るかはわからない。 点滴は効果がない。中心静脈栄養でも、腹水など影響が出る。 確率的には認知症のがん患者になる。認知症になる前に意思表明をする。 食事を低カロリー低タンパク質にする。胃瘻はしない。向精神薬、モルヒネを使う。寝たきりになったら鎮静をする。安楽死問題で不可能な場合もある。 声掛けに反応できなくても、耳は聞こえている。反応できる力がない。 呼吸苦に対して、緩和ケアが遅い。塩酸モルヒネやピレチアを投与する。 がんと闘いすぎない。 初期の肺がんは、CT検査が必要。 欧米では胃がんは少ない。 がん治療後の食生活で、再発は防げない。

Posted byブクログ

2025/10/18

このところ多忙につき、読感を書いている時間がない。 とりあえず、読みましたということで、読了日と評価のみ記載。

Posted byブクログ

2025/10/17

たくさんのがん患者さんから学び、家族をがんで失い、自身もがんになった著者しか書けない事実がたくさん書かれていた。 日本の医療技術も医療機関のホスピタリティも、世界の中では優れたものだと勝手に思っていたけど、まだまだ至らない分野があるんだな。 日本人の死生観は未熟だと思い知らさ...

たくさんのがん患者さんから学び、家族をがんで失い、自身もがんになった著者しか書けない事実がたくさん書かれていた。 日本の医療技術も医療機関のホスピタリティも、世界の中では優れたものだと勝手に思っていたけど、まだまだ至らない分野があるんだな。 日本人の死生観は未熟だと思い知らされた。 私の父もがんを患い、亡くなった。 がんとわかってからは元気なうちに身辺整理をして、それなりに行きたいところに行って、会いたい人に会って、紆余曲折はあったけど、最期は家族みんなに囲まれて自宅で息を引きとった。 本人はどう思ったか知らないけど、ピンピンコロリ(=突然死)よりも、幸せな死に方だったと思う。 私も、自分の人生は、自分で後片付けしてから終えたいと思う。

Posted byブクログ

2025/10/15

がんだけは絶対に嫌だ、という人は多い。だが2人に1人がこの病気になり、3人に1人が亡くなる。著者は長年、外科医としてがん拠点病院で活躍。その後ホスピス医として3000人の末期がん患者と接した経験から医療の過剰な介入(幾度もの手術、抗がん剤)に疑いを持ち、むしろ「がん死」こそが人間...

がんだけは絶対に嫌だ、という人は多い。だが2人に1人がこの病気になり、3人に1人が亡くなる。著者は長年、外科医としてがん拠点病院で活躍。その後ホスピス医として3000人の末期がん患者と接した経験から医療の過剰な介入(幾度もの手術、抗がん剤)に疑いを持ち、むしろ「がん死」こそが人間に相応しいと考えるに到る。がんでも穏やかに最期を迎えるには、何をどう準備すべきか。がんで亡くなった愛妻の最期を告白し、「人ががんで死ぬ」25の実例を挙げ、死に方、終末医療のあり方を示す。名著、待望の復刊。(e-hon)

Posted byブクログ

2025/10/06

自分自身の尊厳ある生き方、そして死に方について考えさせてくれる良書だった。 ホスピスや緩和ケアについていくらか知っているつもりだったが、現実には金儲け目的の有料老人ホームは数あり、緩和病棟のある日赤や協立病院などもあるがほんの少しのベッド数だ。 自分の最期はこんな所で、という小川...

自分自身の尊厳ある生き方、そして死に方について考えさせてくれる良書だった。 ホスピスや緩和ケアについていくらか知っているつもりだったが、現実には金儲け目的の有料老人ホームは数あり、緩和病棟のある日赤や協立病院などもあるがほんの少しのベッド数だ。 自分の最期はこんな所で、という小川糸のライオンの家のような場所にたどり着くのは難しすぎる。 田舎では、結局は病院でということになるのだろうか。癌になってもそう簡単に手術や抗がん剤、放射線の治療には進むまいと心に刻んで本を置いた。

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2025/10/06

がん患者の立場で読むと、この本のタイトル「私はがんで死にたい」は挑発ではなく、残された時間を“自分の生き方で整える”という意志表明に映りました。著者は、がんを「必ず叩き潰す対象」に固定せず、治療で削られる時間や体力と、まだ保てる生活の質(QOL)を丁寧に秤にかけよ、と語りかけます...

がん患者の立場で読むと、この本のタイトル「私はがんで死にたい」は挑発ではなく、残された時間を“自分の生き方で整える”という意志表明に映りました。著者は、がんを「必ず叩き潰す対象」に固定せず、治療で削られる時間や体力と、まだ保てる生活の質(QOL)を丁寧に秤にかけよ、と語りかけます。むやみに手術や抗がん剤に突き進むのではなく、「元気でいられる時間を最大化する」選択肢も同じくらい尊重されるべきだ──患者として私はその言葉に救われました。 さらに本書が強調するのが、痛みや苦しみを和らげる緩和ケアの力です。緩和は“あきらめ”ではなく、「いまの私が私らしく過ごすための医療」。痛みがコントロールされるだけで、家族と食卓を囲む、散歩をする、身支度を整える──そんな何でもない一日が取り戻せる。患者の目線で見れば、延命の“量”だけでなく、日々の“質”を選び取る勇気を後押ししてくれます。 著者が、最愛の妻に死を意識させた場面を悔やむ一文には胸を突かれました。私たち患者は「どこまで真実を知りたいか」がそれぞれ違います。家族も医療者も“善意”で踏み込みすぎることがある。だからこそ、告知や方針のすり合わせは、本人の価値観と言葉の速度に合わせたい──その難しさと尊さが、行間から滲みます。 一方で「日本のがん医療のレベルは低い」との指摘には戸惑いも覚えました。医療の現場は領域や施設でばらつきが大きく、一律に語れない部分もあるはずです。患者として私が受け取ったのは、“過剰治療に流れやすい文化や仕組み”への警鐘であり、「医療を選ぶ側の私たちも学び、問い、決める責任がある」という促しでした。 気になったのは、著者自身が88歳で手術を受けたという事実です。矛盾に見えますが、ここにも本書の核が透けて見えます。すなわち、「正解はひとつではない」。年齢や病状、何を大切にしたいかで、最適解は人ごとに変わる。医師としての教育的配慮があったのでは──という推測も成り立ちますが、患者の私にとって重要なのは、著者でさえ状況に応じて“自分の選択”をしたという点です。私もまた、明日の体調、家族の顔、やり残したことの重みを量りながら、その都度の答えを選んでよいのだ、と。 本書は、がんと向き合う技術書ではありません。人生の残り時間を“設計”するための、静かな実務書です。治療を受ける/受けないの二択ではなく、「どの程度まで」「何のために」「誰と」という設計図を、患者自身の言葉で描くこと。そのプロセスを支えるのが緩和ケアであり、家族との対話であり、主治医との信頼です。 読み終えて、私は主治医に三つのことを伝えようと思いました。①私が譲れない生活の質の優先順位、②痛みと副作用への希望ライン、③状態が変わった時のプランB。がんは私の人生を奪うだけの存在ではなく、私が「生き方を選ぶ」契機にもなりうる──その感覚を取り戻させてくれる一冊でした。

Posted byブクログ

2025/09/03

多くの医師ががんで死にたいと考えるというのはよく耳にしてきたが、人生の後始末をして死んでいけると言う意味では私も事故死や突然死よりはがんの方がいいかな。 本書は2012年に書かれた本の新装版ということで、がんの免疫療法等などは今は少し進んで一部保険適用もされているようだけど、高...

多くの医師ががんで死にたいと考えるというのはよく耳にしてきたが、人生の後始末をして死んでいけると言う意味では私も事故死や突然死よりはがんの方がいいかな。 本書は2012年に書かれた本の新装版ということで、がんの免疫療法等などは今は少し進んで一部保険適用もされているようだけど、高度進行がんに対して筆者の提唱することには概ね賛成だし、自分がもしがんに罹ったとしても、無闇に手術や抗がん剤治療で貴重な時間を無駄にしたくないと思った。 そして、一番大事なのは適切な疼痛管理で、これがホスピス以外の病院でも行われてほしいし、本人が望むなら薬による鎮静も躊躇することなく踏み込んでほしい。

Posted byブクログ

2025/08/20

本書は2012年に出版された本の復刊。久坂部羊氏の序文、著者のご息女のあとがきが追加されている。 内容は目次の各章のタイトルの通りで、自分の認識と違和感はない。 あとがきによれば、2019年にがんで亡くなった著者は、この本に記したようには死ぬことができず、手術は行い、ホスピスには...

本書は2012年に出版された本の復刊。久坂部羊氏の序文、著者のご息女のあとがきが追加されている。 内容は目次の各章のタイトルの通りで、自分の認識と違和感はない。 あとがきによれば、2019年にがんで亡くなった著者は、この本に記したようには死ぬことができず、手術は行い、ホスピスには入らなかったが、抗がん剤治療は受けず、ぎりぎりまで自宅で過ごしたとのこと。 2012年当時と比べ、現在どの程度著者の主張しているような医療に近づいているのか、自分に引き寄せて考えるとそのあたりを知りたいと思う。 【目次】 序文 久坂部羊 はじめに 第1章 高度進行がんになったら、手術は受けません 第2章 抗がん剤治療も受けません 第3章 体力のある間に、自分のやりたいことをします 第4章 在宅で最期を迎えるのが第一希望だが・・・ 第5章 入院するならホスピスにします 第6章 痛みなどの苦痛は十分とってもらいます 第7章 食べられなくなっても点滴輸液は受けません 第8章 認知症になる前に依頼しておくこと 第9章 臨終に近づくときは、そっとしておいてもらいたい 第10章 安らかな死を妨げるのは最終的には心の痛み 補章1 残念でならない妻の臨終直前の呼吸苦 補章2 がんになったら、がんという病気の本性を理解しなければならない あとがき 小野寺美奈子

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