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スティグリッツ 資本主義と自由 の商品レビュー

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2025/11/27

自由の本当の意味は? 「オオカミにとっての自由は、ヒツジにとっての死を意味する」(アイザリア・バーリン オックスフォード大学哲学者) 「イデオロギー:社会の機能やエリートの権力維持を下から支えるもの」(アントニオ・グラムシ イタリア知識人) イデオロギーが形成され広められた...

自由の本当の意味は? 「オオカミにとっての自由は、ヒツジにとっての死を意味する」(アイザリア・バーリン オックスフォード大学哲学者) 「イデオロギー:社会の機能やエリートの権力維持を下から支えるもの」(アントニオ・グラムシ イタリア知識人) イデオロギーが形成され広められたプロセスを理解することが重要 「フレーミング」言葉使いには影響力がある。(行動経済学) 現在使われている「自由」という言葉は、市民の良識的な判断能力(より多くの市民のウェルビーイングを向上させるシステムの模索など)を抑圧している。 強制と自由という言葉が、感情に訴える政治的用語と化している。 間違っているのは新自由主義 第1章 この世界は相互依存的な関係にある。 自由の議論にトレードオフはつきもの。 「私たちが法律の奴隷であるのは、そうすれば自由になれるからだ」byキケロ 束縛のない自由な市場の中心にあるのは 選択の権利ではなく搾取する権利 「人間は強盗を禁止する法律の制定に相互に同意した時に、それだけ自由を失ったのではなく、もっと多くの自由を手に入れた。相互強制の必要性を認識した時から、他の目標を自由に追求できるようになった。」(生態学者 ギャレットハーディン) 従来の経済学は、信念や好みを形成する力が存在することを考慮に入れず、一定普遍だと想定していた。 実際は変化し、信念や選好は作り上げることができる。信念を形成する力は 重大だが、メディアを支配する少数のものの手中にある。 フリードマン ハイエクなどの右派の経済学者らは、政治的自由には束縛のない自由な市場が必要だと主張する。人間の性質について荒涼とした見方をしているが、実際には多くの人が公務に就いているのは市民の役に立ちたいから。 ファシズムや独裁政権が台頭したのは主に、政府が十分な施策を講じられなかったからであり、政府が過剰な施策を講じたからではない。 2章〜62

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2025/11/16

公正な経済システムであれば市民は誠実で共感的になり、他人と協力できるようになる。 公正な経済システムは実現するの?

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2025/10/21

読む前は身構えたが、読みやすかった印象。ただし根拠や具体例に乏しいところが一部あるように感じた。 印象的だったのは、現代の負債は未来への投資でもある、という考え方。ただ単にお金を借金すると考えるだけでなく、見方を変えれば必要な公共投資であることを考えさせられるのかなと思い、納得...

読む前は身構えたが、読みやすかった印象。ただし根拠や具体例に乏しいところが一部あるように感じた。 印象的だったのは、現代の負債は未来への投資でもある、という考え方。ただ単にお金を借金すると考えるだけでなく、見方を変えれば必要な公共投資であることを考えさせられるのかなと思い、納得させられた。

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2025/10/18

配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。 https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=10294833

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2025/09/16

スティグリッツ氏が新自由主義の誤りを説明し、あるべき未来の方向性を示そうとする本。 氏がこの本をトランプ二次政権前に刊行したのは余程の危機感があったと考えられる。結果は残念ながら氏の懸念を払拭できず、より一部の富裕層の富が政治的法的に守られていく方向になっている。本を読み、アメ...

スティグリッツ氏が新自由主義の誤りを説明し、あるべき未来の方向性を示そうとする本。 氏がこの本をトランプ二次政権前に刊行したのは余程の危機感があったと考えられる。結果は残念ながら氏の懸念を払拭できず、より一部の富裕層の富が政治的法的に守られていく方向になっている。本を読み、アメリカはよほど自由の国から離れてしまったのかと改めて思った。 中身としては、新自由主義の誤りを説明することはわかりやすい。特に印象的なのは、 ある自由が別の自由を制限する際、トレードオフをよく考えるべき 例銃を持つ自由 銃にさらされる危険からの自由  選好は環境によって左右される 新自由主義が育てる人間性はそもそも信頼を損ない市場を効率的効果的に機能させない人間性を育ませるという課題 市民感覚からして、当たり前と思う前提を抜かして計算したり分析する経済学の欠陥はどうやらまだ修正できないらしい。 とはいえ、本来経済学者であるスティグリッツ氏が政治や法律、哲学に越境してリスクを冒してでも議論する姿勢は素敵だと思う。 一方、新自由主義を是正し適切な規制や分配を行う政府が機能不全になっている点についての解がこの本には記載されていないのがとても残念。範囲外なのだろう。別の著書にて期待したい。

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2025/09/20

主に自由と言う観点から現在の新自由主義的資本主義を批判する。 ある人の自由は他の誰かの自由とトレードオフであり、一方の自由の拡大はもう一方の自由の縮小になるとして問題点を指摘する。 資本主義を自由と言う概念から解説するのは個人的に面白かった。 誰かがお金を集める自由を行使すれば...

主に自由と言う観点から現在の新自由主義的資本主義を批判する。 ある人の自由は他の誰かの自由とトレードオフであり、一方の自由の拡大はもう一方の自由の縮小になるとして問題点を指摘する。 資本主義を自由と言う概念から解説するのは個人的に面白かった。 誰かがお金を集める自由を行使すれば誰かのお金を使う自由を制約する。 いわゆる搾取。 自由な市場は効率的であり、効率的な社会は自浄作用のように行き過ぎた問題を解決するため、政府による働きかけを否定する。 いわゆる見えざる手。 ケインズ主義の否定と氷河期世代の誕生。 こういった自由と権利を主張する旧経済学の間違い、修正点を事例を挙げながら批判している。 このあたりはとても納得感があり首肯することも多い。 しかしながら、ではどうすれば良いのかという方法として進歩的資本主義への移行を奨励しているが、政府の適切な介入、公共財(コモン)の共有、協調行動、道徳的知見など、人間の善性、道徳、教養に拠りすぎている気がする。 再生された社会的民主主義を目指す道のりは遠く険しい。

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2025/08/06

効率的競争という幻想への盲従から生じた新自由主義の失敗・結果を痛烈に批判。 よりよい自由、民主主義の活力ある社会を築くためにどうすべきかをビッグピクチャーとして示す。 冒頭にある『オオカミにとっての自由は、往々にしてヒツジにとっての死を意味する』(オックスフォード大学 哲学者ア...

効率的競争という幻想への盲従から生じた新自由主義の失敗・結果を痛烈に批判。 よりよい自由、民主主義の活力ある社会を築くためにどうすべきかをビッグピクチャーとして示す。 冒頭にある『オオカミにとっての自由は、往々にしてヒツジにとっての死を意味する』(オックスフォード大学 哲学者アイザイア・バーリン)は、フリードマンの少数の自由のための多数を犠牲にする新自由主義による不平等、利己主義や不正などの失敗を批判するツールであるとともに、結果としての現代の巨大企業による独占寡占や、分断や格差が生じている状況も批判。 あるべき自由としては、社会正義が成り立つ進歩的資本主義を推奨。資本主義と銘打ちつつも、『資本』の概念は広く物的、金融、人的、知的、組織、社会、自然なども含み、それをベースとして民間企業や政府の共同行動によりバランスをとり、政治的な自由も担保しうるという論調。 民主主義社会を維持するために、資本家の利益により社会・経済・政治システムが歪められないように、過剰な格差や政治、メディアにおける金銭の力を制限するとともに民主的価値観を育むほかない。 バランスの取れた見方ができるようになることが、公正な社会への第一歩。 内容は興味深いが割と長い。途中少し眠くなってしまった…

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