外務官僚たちの大東亜共栄圏 の商品レビュー
外交官たちが戦争回避の努力をしていたことの記録。 中国から西欧支配を排除する「新秩序」構想までは筋が通っていた。筋が通る範囲で我田引水をする外交はどの国も同じ。しかし中国に嫌われた。千年前から属国と思っていた日本の台頭を嫌ったか。しかたなく自作自演で日中戦争。もう筋は通らない。し...
外交官たちが戦争回避の努力をしていたことの記録。 中国から西欧支配を排除する「新秩序」構想までは筋が通っていた。筋が通る範囲で我田引水をする外交はどの国も同じ。しかし中国に嫌われた。千年前から属国と思っていた日本の台頭を嫌ったか。しかたなく自作自演で日中戦争。もう筋は通らない。しょうがなく南方(インドシナ半島)へ行くための理屈が「大東亜共栄圏」。米国に石油の9割を依存しながら強行策を続けて禁輸、インドネシア侵攻。。日米開戦。 正しい方向に引き戻そうとした外交官もいたようだが、そもそも新秩序と言いながら現地人を見下す矛盾。抵抗すれば軍が鎮圧、要するに「侵略」。うまく行くはずなし。
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▼東京外国語大学附属図書館の所蔵状況(TUFS Library OPAC)https://www-lib.tufs.ac.jp/opac/recordID/catalog.bib/BD11840086
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大東亜共栄圏構築に向けた外務省関係者の動向は貴重な着眼点。若干客観性・クリアーさへの配慮を記述もあるが、この観点における展開を網羅的に記述。陸軍の組織論的問題に対し外務省の国際潮流と国益の両立における慎虜の欠如を指摘するが、これは著者自身が認めるとおり外務官僚に限られた事なく政府...
大東亜共栄圏構築に向けた外務省関係者の動向は貴重な着眼点。若干客観性・クリアーさへの配慮を記述もあるが、この観点における展開を網羅的に記述。陸軍の組織論的問題に対し外務省の国際潮流と国益の両立における慎虜の欠如を指摘するが、これは著者自身が認めるとおり外務官僚に限られた事なく政府全体、社会全体に通底する問題ではないか。
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なぜ日本が大東亜共栄圏という理想の元無謀な戦争に向かったのか、外務省に流れる思想系譜から紐解いた本。 ・日清日露戦争の勝利により日本は満州権益を確保し、これを維持し発展していくことが至上命題となった。 ・他方で、対米英協調を模索する方針も取られたが、米英は満州の権益を日本が独占す...
なぜ日本が大東亜共栄圏という理想の元無謀な戦争に向かったのか、外務省に流れる思想系譜から紐解いた本。 ・日清日露戦争の勝利により日本は満州権益を確保し、これを維持し発展していくことが至上命題となった。 ・他方で、対米英協調を模索する方針も取られたが、米英は満州の権益を日本が独占することは許さず、両者の同時追及は困難を極めた。 ・両者の両立が困難なポイントをむかえたとき、日本は、自国が中国と「歴史、地理的に特殊な関係がある」として米英の満蒙解放の要求を拒否した。 ・さらに、米国との対立が深まり、石油などエネルギーの輸入が止まるとみると、日本は資源を求め東南アジアをも勢力圏に入れようと画策した。 その結果として誕生したのが、大東亜共栄圏という理想(虚構)であった。 ・他方、ここに至る系譜は単線的なものではなく、満蒙供出論、すなわち、満蒙の開発を日米両国の資本により行うべきとする考えを持った官僚(小村寿太郎の長男)もいたが、時の政権に斥けられた。 誰しも、一度手に入れたものを手放すのは難しい。日本も、日清日露戦争の勝利により大国に列せられ、慢心が芽生え、その結実として大東亜共栄圏という理想に行き着いたものと理解した。 と同時に、親分である米国の機嫌を損ねない程度にうまくやらないと、親分に怒られる、という図式は今も昔も変わらないんだなと思った。 歴史を見る新たな視点を得たようで、非常に面白かった。
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官僚になった友達からのオススメ 「失敗の本質」みたいな感じ。思想の積み重ねに焦点を置いているところが面白そう。
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