青い鳥、飛んだ の商品レビュー

3.8

32件のお客様レビュー

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2025/07/11
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今の時代、何を正義としていいのか分からなくなってくる。 とはいえ、読後感は悪くはない。 青い鳥はそういうことか。 相変わらず、著者作品には騙される(笑) 良い意味で。

Posted byブクログ

2025/07/11

コンビニ店主・柳田は、「万引き犯など最低の人間」という信念を持ち、決して見逃さずに捕まえる。 ある日、菓子パンを万引きした男を捕まえようと揉み合いになり、その男が亡くなってしまう。 逮捕された柳田の生活は一変する。 児童養護施設で暮らしていた頃に万引きで柳田に捕まった過去を持つ...

コンビニ店主・柳田は、「万引き犯など最低の人間」という信念を持ち、決して見逃さずに捕まえる。 ある日、菓子パンを万引きした男を捕まえようと揉み合いになり、その男が亡くなってしまう。 逮捕された柳田の生活は一変する。 児童養護施設で暮らしていた頃に万引きで柳田に捕まった過去を持つミチルのその後も大きく変わり…。 柳田とミチルが、ある事件をきっかけに巡り会い…。 柳田の正義はわかるが、果たしてそれは相手にとっての救いとなったのか、そして過剰な行為で相手を死なすということも行きすぎた暴力となってしまっている。 柳田の妻子の気持ちや亡くなった男の妻子の気持ちも考えると辛い。 何もしないで見て見ぬふりをしていれば、無かったことになりずっと穏やかで安定した生活を過ごせていたのか… 何が正解かはわからない。 だが、犯したことを罪とするならば過去を悔いているのなら今、何をすれば良いのかを考えて生きるしかないのだろう。 読んでいても苦しかったが、考えることも多かった。

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2025/06/22

コンビニでの万引きに対する店長、お客、第三者、それぞれの捉え方の違い。正義とは、何か?正義は、行った人に必ず幸せをもたらしてくれるのか? 現代ならではの結末にたどり着くまでの物語だった。

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2025/06/20

▼配架・貸出状況 https://opac.nittai.ac.jp/carinopaclink.htm?OAL=SB00558989

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2025/06/08

全体的に辛いストーリーが多かったと思います。誰にでも可能性があることなので感情移入しやすく、様々な登場人物それぞれのストーリーがあったのでスラスラ読めて面白かったです。

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2025/06/08
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2025/05/15予約 2  いつもながら考えさせられる作品。 社会問題の万引き、SNS誹謗中傷、児童養護施設、悪質ホストなどに加え初めて知る言葉であるケアリーバーなど盛込み、突破口はどこにあるのか分からなくなる。コンビニ店主だった柳田は、万引きをしたミチルを警察に通報、その後2人は立場も変わり興信所の調査員と依頼人として顔を合わせてしまう。何かひとつでも躓いてしまうと連鎖反応のように全て崩れてしまう。誰にでも起こりそうな躓きを受け止めたり再生を促す余裕が、現代にはない。万引きを許さない気持ちも、児童養護施設で育っとたことも、親が万引きし追いかけられ亡くなったことも、本人の罪ではない。だから余計に辛い。ラストのミチルの行動が救いかな。 今頃やっとミチルって青い鳥のチルチルとミチルの!と気づく…

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2025/06/08
  • ネタバレ

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書店員が追いかけた万引き犯が道路に飛び出して事故に遭って…という事故を思い出した。 万引きは犯罪である。その犯罪によって経営を圧迫されて閉店した店も多いという。けれど、今は万引き犯を見つけてもそれを捕まえるリスクや、時間的物理的コストを考えると見逃してなかったことにする方針が取られているとも。 コンビニの店主柳田の信念「万引きさせない店作りより捕まえること」はそういう方針とは逆をいく。 ある日、菓子パンを盗んだ男を捕まえようとして死なせてしまったことから彼の人生が狂い始める。被害者から加害者へ。 SNSへの投稿、その拡散。家族への攻撃。 万引きと過失致死。どちらの罪が重いのか。 「万引き」という罪によって人生が落ちていく人々。 柳田がかつて捕まえた万引き犯、施設で暮らしていた女子高生もその一人。高校をやめ性風俗で働く日々。 そんな二人の人生が、とある事件で交差する。 誰もが一度は追いかけた青い鳥。どこにいるのか。そもそも存在するのか。 最低の人生の中でかすかに見える希望の光。優しい光がずっと灯り続けますように。

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2025/06/06

幸福や希望の象徴の意味が込められた青い鳥。 けれど、登場人物達は皆一様に幸福とは遥か遠い場所でもがいている。 園暮らしで万引きを止められない女子高校生・ミチル。 行き過ぎた正義で万引きした男を死亡させてしまったコンビニ店主・柳田克己。 被害者は一瞬で加害者になり家族までが崩壊...

幸福や希望の象徴の意味が込められた青い鳥。 けれど、登場人物達は皆一様に幸福とは遥か遠い場所でもがいている。 園暮らしで万引きを止められない女子高校生・ミチル。 行き過ぎた正義で万引きした男を死亡させてしまったコンビニ店主・柳田克己。 被害者は一瞬で加害者になり家族までが崩壊していく。 数年後、ある事件がきっかけで再び人生が交差するミチルと柳田。 ミチルが働くメンズエステとは名ばかりの性風俗の実態と、客の性暴力に怒りを募らせながら、青い鳥の登場を待ち続けた。 SNSの誹謗中傷や貧困問題を絡めつつ再生を描いた社会派作品。

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2025/06/01

コンビニ店長の柳田克己は「万引犯は許さない」という信念を持っており、ある日、パンを万引きした男を捕まえようと揉み合っているうちに、その男を死なせてしまう…。 いつも社会的弱者に寄り添ったお話を書かれる丸山正樹さん。今作では、新型コロナウィルスの影響で失業し困窮する女性たち「シー...

コンビニ店長の柳田克己は「万引犯は許さない」という信念を持っており、ある日、パンを万引きした男を捕まえようと揉み合っているうちに、その男を死なせてしまう…。 いつも社会的弱者に寄り添ったお話を書かれる丸山正樹さん。今作では、新型コロナウィルスの影響で失業し困窮する女性たち「シーセッション(女性不況)」や、児童養護施設などから自立を求められ就労や生活面で困難を抱える若者たち「ケアリーバー」などの実情が描かれていました。 意に反して犯罪者となってしまった柳田とその家族たちや、万引きで捕まったために高校を退学することになった女子高生など、それぞれの境遇がとてもリアルで苦しくて、読んでいて辛かったです。 先日読んだ一穂ミチさんの『恋とか愛とかやさしさなら』もそうでしたが、一線を越えてしまったら、もう越える前には戻れないんですよね。その先の人生が大きく変わってしまう…。それでも、希望のある終わり方でホッとしました。 今作も、フィクションとは思えない臨場感でとても読み応えがあり、普段あまり知り得ない社会的な問題を知ることができました。 そろそろ『デフ・ヴォイス』の新作も期待したいです。

Posted byブクログ

2025/05/31

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO88996310Z20C25A5BE0P00/

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