地理学者 シリアへ行く の商品レビュー
地理学者、小口高さんがシリアのデデリエ洞窟周辺で地形や地層を調査する様子をしょうかいするノンフィクション。小口さんは、地形や地層を手がかりに、大昔のネアンデルタール人がここでどんなふうに暮らしていたかを調べ、想像していく。 地理学者や考古学者の仕事の様子やすばらしさがよく伝わっ...
地理学者、小口高さんがシリアのデデリエ洞窟周辺で地形や地層を調査する様子をしょうかいするノンフィクション。小口さんは、地形や地層を手がかりに、大昔のネアンデルタール人がここでどんなふうに暮らしていたかを調べ、想像していく。 地理学者や考古学者の仕事の様子やすばらしさがよく伝わってくるし、時代をこえて人るいの祖先の暮らしを思い描いてみる体験は面白かった。 「この場所をネアンデルタールの子どもが歩いていたとき、彼らは、どんな風景を見ていたのでしょうか。地面の下でかさなる歴史を、ぼくたちや、その次の世代の学者たちがひとつずつひもといていけば、きっと、もっといろいろなことがわかるでしょう。その日は、遠くないかもしれません。」
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『シリアの秘密図書館』を読んで、シリアという国のことを、ほとんど知らなかったことに気づかされました。そんな折、偶然にもこの絵本に出会えました。 色使いがきれいで、人物の表情が生き生きと描かれています。特に目がかわいい。地理学者の男性(著者)が洞窟で調査する様子が主ですが、市場の...
『シリアの秘密図書館』を読んで、シリアという国のことを、ほとんど知らなかったことに気づかされました。そんな折、偶然にもこの絵本に出会えました。 色使いがきれいで、人物の表情が生き生きと描かれています。特に目がかわいい。地理学者の男性(著者)が洞窟で調査する様子が主ですが、市場の様子の絵もあり、人々の暮らしぶりも伝わります。 地層の砂の形状から雨量を予想したり、大きな三角定規のような角度形を用いて地形の測量をしたり、地道で大変なお仕事でした。 この絵本が描かれているのは、1990年と2011年の調査に行ったときです。著者はあとがきに「これからシリアが平和な国になるのか、今はまだわからないが、もしかすると近いうちに、シリアでまた調査ができるかもしれない。」と記しています。今後のシリアの国勢を、注視していきたいと思います。
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