定年がなくなる時代のシニア雇用の設計図 の商品レビュー
「定年」モノの本、何冊か読みました。 この本がこれから可能性の大きい現実に即しているのでは?と思いました。耳が痛いことも多く書かれていますが、ものの見方が増えることによって、これからの心構えになりそうです。
Posted by
ミドル・シニアは重要な人的資本である: 多くのミドル・シニア層が定年を視野に入れる頃、「裏切られた」という思いを抱いています。彼らがモチベーションを維持し、稼ぎ続けるためには、企業側からの「働き続けてほしい」というメッセージや具体的な支援が必要です。 本書は、ミドル・シニア層が企...
ミドル・シニアは重要な人的資本である: 多くのミドル・シニア層が定年を視野に入れる頃、「裏切られた」という思いを抱いています。彼らがモチベーションを維持し、稼ぎ続けるためには、企業側からの「働き続けてほしい」というメッセージや具体的な支援が必要です。 本書は、ミドル・シニア層が企業にとって「重要な人的資本」であるという認識を前提としています。 ミドル・シニアの働き方の問題が解決されない理由: ミドル・シニア層が直面する問題は、人材側、企業側、社会構造的な視点の3つに分類されます。 人材側から見た問題点: 多くのミドル・シニア層が、定年が視野に入るとキャリアに対する漠然とした不安を抱きます。人材側から見た問題として、情報獲得力の不足や転職活動におけるミスマッチが挙げられます。 企業から見た問題点: 企業側は、ミドル・シニア層の採用や活用に対して「冷たい」人事制度や、若い世代とのマッチングメカニズムの違いからくる課題を抱えています。特に中小企業は、ミドル・シニア層の採用に及び腰な現状があります。 社会構造的な視点: エイジズムによる損益、多様化するミドル・シニア層のライフスタイルや価値観への対応、社会全体の労働市場のミスマッチなどが問題として挙げられます。 「なぜか働き続けてほしい人」の10の理由: 本書では、ミドル・シニア層が「なぜか働き続けてほしい人」となるための10の理由を具体的な行動特性として挙げています。 例として、「表情・態度・服装に気を遣う、クールビズは実はアウト」「経験に頼ったカテゴリーライズはせず、フラットな意識を持っている」「いくつになっても貪欲に学ぶことのできる人」「いくつになっても”稼ぐ”仕事ができる」などが挙げられています。これらの特性は、年を重ねても柔軟性や学習意欲、主体性を持つことの重要性を示唆しています。 超高齢社会におけるミドル・シニア雇用の設計図: 定年がなくなる時代において、ミドル・シニア層の活躍推進は不可欠です。企業には、人材開発施策の見直しや、労働者協同組合法なども活用した社会づくりが求められています。 超高齢社会における両立支援施策の拡充も重要なテーマです。仕事と介護の両立支援の必要性が高まる中で、企業は従業員のライフプランニング支援や、柔軟な働き方を可能にする制度整備を行う必要があります。 具体的な施策として、「右脳型キャリアプログラムの提供」「プロジェクトリーダーではない「プロジェクト型働き方」の導入」「プロボノ、副業、インターンシップを通じた社外での活動の促進」「労働者協同組合の活用や設立支援」などが提案されています。これらの施策は、ミドル・シニア層が多様な働き方を選択し、社会に貢献できる機会を増やすことを目的としています。
Posted by
- 1
