棘の家 の商品レビュー
中学教師の穂刈。クラスのいじめにも事なかれ主義で目をそらす。 そんなある日 穂刈の娘がいじめを苦に 飛び降り自殺してしまう。 幸い、命は助かったのだが 当然ながらいじめはなかったと隠ぺいする学校。 昨今のいじめのニュースを見ていても ほとんどの学校は まずは隠ぺいに走る。 そん...
中学教師の穂刈。クラスのいじめにも事なかれ主義で目をそらす。 そんなある日 穂刈の娘がいじめを苦に 飛び降り自殺してしまう。 幸い、命は助かったのだが 当然ながらいじめはなかったと隠ぺいする学校。 昨今のいじめのニュースを見ていても ほとんどの学校は まずは隠ぺいに走る。 そんな背景が垣間見れた。 そんな中、娘をいじめた少女の名がSNSで拡散され 遺体で発見される。 誰が拡散したのか、だれが少女を殺害したのか… 動機から見て 被害者だった穂刈家が、加害者家族にすり替わってしまう。 そして思いもしない結末に… ええええ!!
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中学生教師主人公ともと教師の妻、中兄、小妹家族。 突然娘が学校で自殺未遂し原因はいじめだということがわかる。 学校は隠蔽、被害者父として、教師としての狭間で揺れ動く。 加害者被害者、 教師父親 その見え方は当人立場によるもの。 被害はさけられないが、加害は弱者のがさらに弱者に行う。 人間の闇の性質
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いじめの被害者家族であったのにいじめの加害者家族となってしまう。2つの置かれた立場によって彷徨い苦しむ姿は決して自身にとっても無関係ではないと強く感じました。 また、誰が本当の悪なのか、誰に苛立ちをぶつけるのか、1ページ1ページ展開が変わる面白い作品でした。
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いじめの被害者の家族が 加害者の死によって、 世間から手のひら返し 最後に、主人公家族の疑いは晴れるが、 いじめ加害者側の家族は、 完全崩壊するだろうな。 特に奥さんは… タイトルはわからなくはないが、 そんなにキーとなるものだったかな?
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いじめ、被害者家族、加害者家族、マスコミやSNSの悪意ある正義感など、社会性がある作品でした。 主人公の言動(特に前半)は同調できないものの、父親としての意識を持ち始めたあたりから一気読み。 人間は弱い、だけど悪意を他者に振りかざしてはいけないと再認識。
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中学教師である主人公。 ある日、自分の娘が自殺を図ってしまう。 背景には学校でのいじめがあった。 加害者生徒、その家族、マスコミ、世間、そして自分の家族。 本当に信じられるものは何なのか。 最後まで予想外の展開が続き、おもしろく読めました。
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中山七里『棘の家』角川文庫。 最近は時折、ニュースなどで学校の虐め問題が取り上げられているが、ニュースになるのは被害者が自死するなど最悪のケースを迎えた場合が多い。従って、ニュースに取り上げられる虐めは氷山の一角なのだろう。また、ネットやSNSの普及により、被害者ばかりか加害者...
中山七里『棘の家』角川文庫。 最近は時折、ニュースなどで学校の虐め問題が取り上げられているが、ニュースになるのは被害者が自死するなど最悪のケースを迎えた場合が多い。従って、ニュースに取り上げられる虐めは氷山の一角なのだろう。また、ネットやSNSの普及により、被害者ばかりか加害者やその関係者、家族までもがあること無いことを書かれ、不幸をさらに拡大しているかのようだ。 本作は学校での虐めにより、自殺を図った少女と家族、加害者、報道機関の人間の裏の顔を描いた家族ミステリーである。 正義と悪の表裏一体を描きつつ、まさかそのようなことがという事実が次々と浮き彫りになり、誰が犯人であっても不思議ではないという思わせる手腕は流石だ。 妻の里美、中学生の息子の駿、小学6年生の娘の由佳と4人で暮らす穂刈慎一は、クラスで起こるいじめに目を逸らすような、事なかれ主義の中学教師だった。しかし、ある日、小6の娘の由佳が虐めにより小学校の校舎から飛び降り自殺をはかり、被害者の親になってしまう。 由佳は、家が生活保護を受けていることで、酷い虐めに合っていた同級生を庇ったことで、逆に虐めの標的にされていたのだ。加害児童への復讐を誓う妻の里美と事なかれ主義の穂刈を責める息子の駿と家庭は崩壊寸前だった。 そんな中、犯人と疑われていた少女の名前が何者かにインターネットに書き込まれてしまう。加害者少女は行方不明となり、自宅近くの公園で遺体となって発見される。 本体価格820円 ★★★★
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