一度読んだら絶対に忘れない生物の教科書 の商品レビュー

山川喜輝(著者)

2025/08/30

序章で述べている通り、「人間を中心に」できるだけ平易な言葉でわかりやすく書かれた生物学についての1冊。売り文句に偽りなしであった。とはいえ特に分子生物学の分野ではやはり難しい部分も多く、本書の内容を全て完璧に理解できたわけではなく、逆に内容を平易にするために省略ないし誤解を生んでいる箇所もあろうと思われ、これ1冊のみをもって「生物学を理解した」と考えるのは危険であろう。しかし生物学に触れたことがなく、ハードルを感じている人にとっては取っ付きやすくわかりやすく、楽しく読めるのでおすすめできる1冊である。
発行が本年であることもあってかiPS細胞やコロナワクチンに関しても触れられており、特にiPS細胞についての解説が非常にわかりやすく有意義に感じた。

2025/06/24

生物未履修だからちょっとみてみたいなという好奇心から手に取った。
化学苦手だったから細胞学とか少し辛かったけど、
後半はコロナ禍でよくきいた言葉の解説もあってわかりやすい。
食物連鎖にも循環にも属さないのが人間だという意識は自分には足りなかったから勉強になった

身近なものと感じるとわかりやすく感じるんだなとか
どこで化学つまずいたとか　何十年前のことも思い出したり
自分の苦手を分解できたのもいい経験だった

2025/06/05

教科書とは違った視点で、本気で生物を学びたいときには副読書として使えば理解に役立ちそう。
死ぬまでに、アミノ酸の名前を半分以上言いたい(今は一個も言えない)

2025/04/24

NAの役割: DNA（デオキシリボ核酸）は、生物の遺伝情報を保持する二重らせん構造の分子であり、自己複製能力と、タンパク質合成の設計図としての機能を持ちます。
細胞の種類: 生物の基本単位である細胞には、核を持たない原核細胞（細菌など）と、核やミトコンドリアなどの細胞小器官を持つ真核細胞（動物、植物など）の2種類があります。
エネルギー獲得の仕組み: 生物は生命活動に必要なエネルギーを、植物は光合成によって太陽光から、動物は食事（元は植物が作った有機物）から得て、呼吸によって細胞内でATPというエネルギー通貨に変換して利用します。
酵素の働き: 酵素は、生体内の化学反応を促進する触媒作用を持つタンパク質です。特定の物質（基質）にのみ作用し、温度やpH（酸性・アルカリ性の度合い）によってその活性が変化します。
遺伝の仕組み: 親から子へ体の特徴（形質）が伝わる現象を遺伝と呼びます。これは、親のDNAに記録された遺伝情報が複製されて子に受け継がれ、それに基づいてタンパク質が作られることで起こります。
生体防御機構: 体を病原体から守る仕組みには、皮膚や粘膜による物理的なバリア、胃酸などによる化学的な殺菌、そして侵入した異物を排除する免疫（自然免疫と獲得免疫）があります。
恒常性（ホメオスタシス）: 体外の環境が変化しても、体内の状態（体温、体液の濃度やpHなど）を一定範囲に保とうとする仕組みのことです。細胞が正常に機能するために不可欠であり、神経系や内分泌系が関与します。
生物多様性: ある生態系の中に、遺伝子レベル、種レベル、生態系レベルで多様な生物が存在することです。生物多様性が高いほど生態系は安定しやすく、その保全は人間社会の持続可能性にも重要です。

2025/04/15

　高校生物ってこんなにも凄いことを教えていたんだと驚いてしまった。自分の高校時代に授業を受けたはずなのに何も頭に残っていないのだ。社会生活でDNAとか遺伝子とかRNAワクチンとか日常的に触れているのに、どの本当の意味はわかっていなかったことがわかった。
　この世の中をキチンと理解するためには高校生レベルの広範な知識は身につけておくべきだと改めて思いました。この本は、そういういみからいえばこの本は高度な知識を平易に説明している良書だと思います