ノー・アニマルズ の商品レビュー
連作短編。時間を空けて再読したくなった一冊。 最初のコンカフェ嬢は他者からそんな風に見えるんだと驚いた。 良く言えばリアルな描写だけれど土地勘が無いとニュアンスを汲みにくい部分もある。
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2025年に取り壊しが決まっているマンションに住む住人達の欲望を描いた連作集。 表紙と「欲望」の帯に惹かれて手に取った1冊。 「欲望」といっても、どろどろした渇望のようなものではなく、「そうだったらいいな」「この不満をなんとかしたい」くらいのレベルがほとんどで、欲望というには...
2025年に取り壊しが決まっているマンションに住む住人達の欲望を描いた連作集。 表紙と「欲望」の帯に惹かれて手に取った1冊。 「欲望」といっても、どろどろした渇望のようなものではなく、「そうだったらいいな」「この不満をなんとかしたい」くらいのレベルがほとんどで、欲望というにはあっさりしている。 破格の家賃のマンションを退去した後、家賃アップは確実であり、退去までに何かを変えなければならないと分かっていながら現在の生活を送り続ける住人たちに、人間と動物の違いは何だろう?と思った。
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初めて読む作家さん。カバーがアート的で素敵です。取り壊しを控えたマンションの住人を主人公にした連作短編集。金原ひとみさんみを感じる世界観でした。ままならない現実を受け止めつつも、心の本音が赤裸々に描かれていてなかなか興味深かったです。
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鈴木涼美さんは純文学よりもこういう直木系のほうが向いているような気がする。 エッセイではおなじみの修飾がもりもりな文体は、17歳JKや33歳歌舞伎町ホストの語り口にはぴったりだと思った。
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どうしてよりによってこのタイトル?と思ったけれど、よく考えてみれば、人間だって動物だし、近々取り壊されるマンションの住人たちを描いた物語にはうってつけなのかも、とも思い直したりもする。マンションの一階にある有名チェーン店ではないコンビニを何となくの軸として、住人たちそれぞれの生き...
どうしてよりによってこのタイトル?と思ったけれど、よく考えてみれば、人間だって動物だし、近々取り壊されるマンションの住人たちを描いた物語にはうってつけなのかも、とも思い直したりもする。マンションの一階にある有名チェーン店ではないコンビニを何となくの軸として、住人たちそれぞれの生きようを表し、全体としてどこかで何となくつながっているのが、むしろリアルな感じもする。遠目から眺めるとゆるく生きているように見えても、その実近づいて隣で観察すると結構しっかり考えているのだなと見直したりすることがあるように、マンション全体を眺めると、ただの取り壊し寸前のっ古いマンションだが、そこにはそれぞれ事情のある個別の人生が詰まっているのだということがわかる。 そして、ひとところで長くバイトしている店員がいるマンション下のコンビニは怖い。
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