地図でスッと頭に入る 飛鳥・奈良時代 の商品レビュー
わかりやすかった! とにかくややこしすぎる婚姻関係や家系図が ちゃんとわかりやすい。 ポイントもちゃんと書いてあるので、 一目見てこの時代の流れがわかりやすく、 基礎的な部分がカバーできた。 コラムに、万葉和歌が紹介されていたり 文化の面でもしれたのでよかった。 ただ、主な政...
わかりやすかった! とにかくややこしすぎる婚姻関係や家系図が ちゃんとわかりやすい。 ポイントもちゃんと書いてあるので、 一目見てこの時代の流れがわかりやすく、 基礎的な部分がカバーできた。 コラムに、万葉和歌が紹介されていたり 文化の面でもしれたのでよかった。 ただ、主な政局だったり事件というところがクローズアップされていたので 例えば、上に挙げる和歌だったり 文化面でいうと仏教に関しての知識というのは 少なかったな。 これは別で学ぶといいかな。 早くも奈良に行きたくなりました。!
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飛鳥.奈良時代は 遷都も多く、又天皇、親王、皇女等血縁関係がややこしい。京都、奈良近くに住む者としては 頭の中を整理しておきたい。と思って読み出したが、、、。確かに地図や表は多用されてはいるが。やはり中々一筋縄ではいかない。後は根気と慣れか?
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本書は、日本の古代国家が形成された重要な時期である飛鳥時代と奈良時代(6世紀後半~8世紀末)の約200年間にわたる歴史を、地図を効果的に活用しながら分かりやすく解説する入門書です。豪族間の権力闘争、仏教の受容、中央集権化を目指す改革、都の変遷など、ダイナミックな時代の流れを視覚的...
本書は、日本の古代国家が形成された重要な時期である飛鳥時代と奈良時代(6世紀後半~8世紀末)の約200年間にわたる歴史を、地図を効果的に活用しながら分かりやすく解説する入門書です。豪族間の権力闘争、仏教の受容、中央集権化を目指す改革、都の変遷など、ダイナミックな時代の流れを視覚的に理解することを目的としています。 飛鳥時代の幕開けと国際関係 (第四章): 6世紀、朝鮮半島の複雑な国際情勢(加羅滅亡、三国対立)を背景に、百済から仏教が伝来します。これは日本の文化・思想に大きな影響を与える転換点となりました。 仏教受容を巡り、推進派の蘇我氏と反対派の物部氏が対立(崇仏論争)。蘇我稲目はこれを機に勢力を拡大します。 蘇我氏の台頭と厩戸皇子(聖徳太子)の改革 (第五章・第六章): 蘇我馬子はさらに権力を強め、対立した崇峻天皇を暗殺するほどの専横を極めます。 推古天皇が即位すると、甥の**厩戸皇子(聖徳太子)**を摂政とし、馬子を加えた三者による協調統治体制が敷かれます。 厩戸皇子は、天皇中心の中央集権国家を目指し、冠位十二階(能力主義的な人材登用制度)や憲法十七条(官僚の規範、和の精神、天皇への服従)を制定。 遣隋使(小野妹子ら)を派遣し、隋の皇帝に対し対等な外交を試み、大陸の先進的な文化や制度を積極的に導入しようとしました。 蘇我氏の滅亡と大化の改新 (第七章): 厩戸皇子の死後、蘇我蝦夷・入鹿親子が再び専横を極めますが、645年、中臣鎌足と中大兄皇子(後の天智天皇)らが蘇我入鹿を暗殺(乙巳の変)。蘇我本宗家は滅亡します。 孝徳天皇が即位し、日本初の元号「大化」を制定。都を飛鳥から難波へ移し、中央集権化を目指す**「大化改新の詔」**を発布。公地公民制、班田収授法、新しい税制などを定め、律令国家への道を歩み始めます。 白村江の敗戦と天智天皇の時代 (第八章): 百済救援のため出兵しますが、663年の白村江の戦いで唐・新羅連合軍に大敗。朝鮮半島での影響力を失い、国防体制の強化が急務となります。 中大兄皇子は近江大津宮に遷都し、天智天皇として即位。全国規模の戸籍(庚午年籍)を作成し、近江令を定め、中央集権化を進めます。 しかし、弟の大海人皇子との間に皇位継承問題が勃発します。 壬申の乱と天武・持統朝 (第九章): 672年、天智天皇の死後、皇位を巡り大海人皇子と天智天皇の子・大友皇子が争う壬申の乱が勃発。勝利した大海人皇子が天武天皇として即位します。 天武天皇は皇親政治を進め、飛鳥浄御原令の制定や国史編纂(後の『古事記』『日本書紀』)、貨幣(富本銭)の導入など、律令国家の基盤を固めます。 天武天皇の死後、皇后であった鵜野讃良皇女が持統天皇として即位。夫の遺志を継ぎ、初の本格的都城である藤原京への遷都(694年)を実現します。 律令国家の完成と奈良時代へ (第十章): 文武天皇の時代、藤原不比等らが中心となり大宝律令(701年)が完成・施行。二官八省の統治機構や、国・郡・里の地方制度、租庸調などの税制が整い、律令国家体制が確立します。 遣唐使も再開され、唐との交流が活発化。 710年、元明天皇の時代に、藤原不比等の主導で唐の長安をモデルとした平城京へ遷都。奈良時代が始まります。 奈良時代の政治と社会 (第十一章~): 平城京遷都後、藤原不比等の子である藤原四兄弟が勢力を拡大。皇族の長屋王と対立し、729年に謀反の疑いで自害に追い込みます(長屋王の変)。 その後、天然痘の大流行で藤原四兄弟が相次いで死去。橘諸兄が政権を担いますが、藤原広嗣の乱が起こるなど、政情は不安定でした。 聖武天皇は仏教による国家鎮護を目指し、国分寺建立の詔を発し、東大寺に盧舎那仏(大仏)を造立します。 一方で、度重なる遷都や大仏造立は民衆の負担を増大させ、口分田を捨てて逃亡する農民が増加。これに対応するため、開墾地の永代私有を認める墾田永年私財法(743年)が発布されますが、これは律令の基本原則である公地公民制を崩し、後の荘園制度発展の契機となります。 奈良時代後期には、孝謙(称徳)天皇のもとで藤原仲麻呂や僧・道鏡が権勢を振るいますが、政争や宇佐八幡宮神託事件などを経て失脚。 光仁天皇、そして息子の桓武天皇の時代になると、仏教勢力の政治への影響力を排除し、律令政治の再建が目指されます。そして、長岡京への一時的な遷都を経て、794年に平安京へ遷都。平安時代へと移行します。 本書は、これらの複雑な政治的変遷、制度改革、対外関係、そして文化の動きを、地図や相関図、豊富なコラムを交えながら解説することで、飛鳥・奈良時代という日本の国家形成期を立体的に理解させてくれる一冊です。
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