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イスラーム法研究入門 の商品レビュー

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2025/04/14

シャリーアに対する一般的な誤解と本書の目的 日本ではシャリーアがメディアで主にネガティブなイメージ(女性差別、イスラーム過激派のジハードなど)と結びつけられる傾向 実際には、これらはシャリーアの一部の解釈に過ぎない 本書は誤解を解き、正確なシャリーア研究への理解を促進することが...

シャリーアに対する一般的な誤解と本書の目的 日本ではシャリーアがメディアで主にネガティブなイメージ(女性差別、イスラーム過激派のジハードなど)と結びつけられる傾向 実際には、これらはシャリーアの一部の解釈に過ぎない 本書は誤解を解き、正確なシャリーア研究への理解を促進することが目的 イスラーム法の歴史的展開 ウマイヤ朝時代:制度的にシャリーアの適用が担保されていなかった アッバース朝時代(750-1258年):シャリーアを法的規範とする国家体制が確立 カーディー(イスラーム法官)が各都市に配置されるようになった 主要な法学派の概要 ハナフィー派:イラクを中心に発展、後にオスマン帝国の法制に影響 マーリク派:メディナを中心に発展、マグリブ(北アフリカ西部)で大きな影響力 シャーフィイー派:ハディース(預言者の言行録)を重視する立場 ハンバル派:厳格なハディース主義、イブン・ハンバルの学説が中心 ザーヒル派:字義主義的な解釈を特徴とする ハディース研究の重要性 イスラーム法の主要な法源としてのハディース 六大ハディース集(ブハーリー、ムスリム、アブー・ダーウード、ティルミズィー、ナサーイー、イブン・マージャ)の権威 イスナード(伝承経路)の重要性 シャリーア法廷の文書研究 オスマン帝国や中央アジア、モロッコなどの事例研究 カーディー(裁判官)とムフティー(法解釈者)の役割分担 公証人文書(売買契約や婚姻契約など)の歴史的価値 柳橋博之の業績と特徴 欧米の学界のイデオロギーに左右されない独自の研究 スンナ派の財産法・家族法に関する網羅的かつ精緻な全体像の提示 主にイスラーム法学の形成期から古典期に焦点を当てた研究

Posted byブクログ